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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ピンチはチャンス   こずっち

 キノコは地表下に菌糸と呼ばれる根を持ち、縦横無尽に伸びていって何か障害に当たった時に初めてキノコとなって地表に出てくる。これは人生にも関係してくることであって、現代社会において私達子供は親の庇護の下をあまり際立った苦労もなく生きているように見える。特に最近では親が子供に苦労させまいとする考えが強く、私達は先にその機会を摘み取られている場合が多い。しかしこれではキノコに例えられるように立派なキノコにはなれず一生を地表下で過ごして枯死してしまう菌糸のように、自分自身を開花できない人生に終わってしまう。私達は未来を担う者としてちゃんと成長し、自分を社会に活用していかなければならない。
 その方法の1つ目として、ピンチや逆境をチャンスにする術を身につけることだ。日常的に過ごしていても身の回りには意外と逆境の種が落ちている。しかし逆境を乗り越えた時に初めて人は成長できるのだろう。例えば私は高校2年の時、オーケストラ部の部長を務めていた。部員人数が60人と多いにもかかわらず、最高学年の私達の人数が3人というとても難しい状況であった。その部長を決める話し合いで私に依頼がきた。そこで断っても良かったのだが、両親に良く言われている「苦労は買ってでもしろ」という言葉を思い出して引き受けてみた。私はこの仕事を通して人を使うことや後輩を叱ること、楽しい雰囲気を演出するために笑いを取ること(笑)、根性とは何かなど色々なことを学んだ。大きな仕事は辛いけれど、終わった後の達成感は筆舌に尽くしがたい。
 次の方法として何事にも興味を持つことである。何かを始める時、私達は興味を持って接する。そこから新しいものを見つけることに快感を味わえるからだ。しかし最近の人々は興味を抱くことや好奇心が薄く、少なくなりつつある。例えば現代では家にいても色々なことが可能である。インターネットや携帯で衣服や食べ物を画面で注文するだけで家まで届けてくれるのだ。代金の振込みでさえ「ネットバンク」などというインターネット銀行によってクリック1つですぐにできる。突き詰めると、家から外に出なくてもたくさんのことが可能になり自分で動かなくても誰か他の人がお膳立てしてくれているのだ。これは直接見たり触ったりしないので些細なことであっても自分の経験として残らない。
 確かに無駄な苦労をせず楽に生きるに越したことはない。しかし楽を選択することは後々も楽になるとは言い切れない。キノコは障害を他から与えられているが、私達人間はどこを岐路とするかは自分自身にかかっているのだ。「脱皮できない蛇は滅びる」というニーチェの名言にもある通り、自分を成長させられなければその人の末路は社会的にも実際的にも滅びるしか道は残らないのである。私は逆境を自分の物にできるような生き方をしたい。

   講評   nane


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