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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   団塊の世代の定年に向けて   おかし

2007年から団塊の世代が60歳代に入り、その多くが現在の職場を去る。団塊の世代は数が多いだけではなく、文化的にも経済的にも他と異なる特性を持っている。中でも注目すべき特性は、終身雇用と集団主義に漬かった「会社人間」ということである。団塊の世代が就職した時期には、既に日本経済は高度経済成長期の真っ最中、終身雇用と年功賃金が確立されていった。この団塊の世代が定年を迎えることによって生じる影響について考えたい。
 一つ目は、労働力のローコスト化である。日本経済新聞社が主要企業126社を対象に聞き取り方式で実施した調査の結果で、60歳超の賃金水準は60歳時点の5割前後が相場だった。そして企業は若手への技術継承と教育的立場からも、定年後も活躍するシニアの存在は必要としている。そのため労働の価格競争で年金兼業型の高齢者が若い世代を圧倒しているのだ。
 二つ目は、新しい市場の出現である。団塊の世代は他とは異なる文化的特性を持つため、新しい消費、需要を生み出す可能性がある。その上高齢化した市場のニーズが分かる高齢者が、供給サイドにもまわるのではないだろうか。これからの10年は団塊の世代が銀の卵として活躍するかもしれない。
 団塊の世代が定年を迎えることは、労働力の減少ではなく、競争力の強化になる。そしていまだ世界の国々が経験したことのない超高齢社会を迎える日本が、世界に先駆けて新たな高齢市場の知見を蓄積できるだろう。世界の市場競争が激化する中、団塊の世代の労働力を引き継ぐだけでは生き残れない若い世代が、これからの日本経済を考えていかなければならない。

   講評   nane

 よく整理して書いたね。
 「終身雇用と集団主義に漬かった」の「漬かった」は、マイナスのニュアンス。(笑)採点する人は団塊の世代かもしれないから、「影響を色濃く受けた」ぐらいに書いていくといいか。
 労働力のローコスト化は確かに影響が大きい。若い人は、高齢者ではできない仕事に携わる必要があるね。
 団塊の世代が生み出す新しい市場はまだはっきりしないけど、長期安定成長が続いた江戸時代の文化などが参考になりそう。意外と、時間消費型の安上がりの市場になりそうな気もする。そうするとやはり、経済をリードする新しい市場の創造は、団塊の世代ではなくこれからの若い世代の仕事になるかもしれない。
 団塊世代の退職が社会にマイナスになるかプラスになるかは、政策にかかっている。と言っても、多様な要素がからんでくるからあらかじめ政策を立てるというよりも、状況に応じて政策を変えていく必要がありそう。これからどういう展開になるか楽しみだね。


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