創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   巳之助の悪いところいいところ   本因坊

 (あっ、いけないぞ。)(書き出しの工夫)
巳之助(みのすけ)は、牛小屋に火をつけようとした。だから僕はこう思ったのである。
 もっとも牛が眼をさましていたって、火をつけるにはいっこうにさしつかえないわけだけれども。
 「古くせえもなア、いざというとき間にあわねえ、……古くせえもなア間にあわねえ……」
 巳之助は、今になって、自分のまちがっていたことがはっきりとわかった。
 僕は、この三文が気に入った。(三文抜き書き
 まず、一つ目の文『もっとも……だけれども。』から、話をしよう。
 まず、巳之助は、ランプを売っていた。ところが、それに対抗する電灯が、どこの家でも使われるようになって、その電灯が使われている牛小屋に、火打ちで、火をつけようとした。なぜマッチを使わないのかというと、マッチが見当たらないからだ。
 僕は、この文の{牛が眼をさましていたって、火をつけるにはいっこうにさしつかえない}という部分が、深く心に残った。なぜなら、人も、牛も、同じ命なのにこう思うのはひどい。それは、本当にさし使えないかも知れないけれども、それで判断するのはおかしい。何度もそう思った。
 次に、二つ目の文【「古くせえもなア……間にあわねえ……」】の話をしよう。
 巳之助は、火打ちをしたが、大きな音ばかりして、火も全く点かずにやくがたたない。そこで巳之助は、この言葉、
「古くせえものは間にあわねえ。」
を言ったのだ。
 僕が、この文が好きになった理由は、次の文、三文目に書いてあるので、次の文に進めよう。
 三文目。〔巳之助は、……わかった。〕この文である。この中で、最も好きになった所は、「「「「自分がまちがっていたことが、はっきりとわかった。」」」」である。巳之助は、火打ちのおかげで自分が間違っていたことが分かった。
 この時の巳之助の様子はどうだっただろう。多分、にこにこしていて、まるで、福笑いのような顔だっただろう。(まるで みたい よう
 巳之助は、自分が間違っていたことがはっきりと分かった。そして、決めた、ランプの商売は棄てて、世の中のためになる、新たな商売にかわろうじゃないか、と。
 これを読んで僕は、
(なるほどなあ。巳之助の気持ち、分かることは分かるんだけれども、火をつけるのは善くないなあ。)
と、心の中で思った。(心)(僕)

   講評   miri


 個性的なスタイルで感想文に挑戦しましたね。三文抜書きした部分、それぞれに感想がつけられました。よく読みこんでいます。
 人から言われたり本で読んだだけでは、実感できないことも、実際に体験すると、「目からうろこ」といった感じでわかることがありますね。巳之助のこの夜の体験はまさにそれです。

 さて本因坊さんは、似たような体験をしたことはありませんか? お父さんお母さんや先生に「これはしてはいけない、あとで困るよ」と言われたことが、そのときはわからなくて、実際そういう体験をするはめになって、「あーあ、このことだったのか」と実感する。そんな話を「体験実例」として入れられるとよいですね。

 また、「もし、ぼくが巳之助だったら」という想像をしてみるのもよいでしょう。物語の世界が広がります。


                     

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