国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   食べ物の好みの変化   うさちゃん

 ふつう草食の哺乳類でサイズの小さいものは葉だけを食べるということはせず、もっと栄養のつまっている果実や種子や貯蔵根をたべる。葉を食べるということは、栄養価の低いものを大量に摂取するということを意味している。これでは胃袋ばかり重くなって飛び回るには都合が悪い。しかし、葉っぱは時節を問わずいたるところに大量にある。昆虫の成功の秘訣は、葉っぱに目をつけたところにある。さらに、昆虫の小さいサイズは、一本の草で満足できる程度のてごろなサイズだと思われる。つまり、昆虫の生活は、まさにサイズと密接にかかわっているものなのである。
 私は去年、アゲハチョウを、卵の頃から育てた。ふ化しばかりの頃は食べなくてあたりまえだが、大きくなっていくと六匹も飼っていたので、汚い話だが、とって来た葉を食べては出して、食べては出してと、夜じゅうに食べてしまい、朝には葉脈だけになっていた。幼虫は「もうないの〜?」というように首をふりふりして葉っぱを探している。そんな幼虫の様子を見て、私は、「よく食べるなあ、足りなかったかな?」といつも思っていた。母も同じだ。しかし妹は、「ふとるよ〜!」と思っていたようだ。
 ところで、幼虫が蝶になる時、さなぎの中はどうなっているのだろう。誰でも気になるはずだ。そのことについて先生に聞いてみたことがある。
「先生、幼虫ってさなぎの中でどうやって変態するの?」
「それはね、・・・さなぎの中でいったんドロドロにとけるんだよ。信じられないよね。」
「ありえな〜い!」
私はその状態を想像すると、気持ち悪すぎて
それしか言えなかった。もし、さなぎが透明だったら、そのとける様子を見てみたいと思ったが、実際、緑のさなぎを切るまでしては、見たくはない。きっとさなぎのなかからブニュ〜と緑色の液体が飛び出すのだろう。ああキモチワルイ!でも、それが蝶になると思うと不思議で不思議で仕方ない。
 いも虫がチョウになると、蜜を吸うようになる。蜜は、効率の良いドリンクだ。ところで人間は大人になるとサプリメントや、栄養ドリンクを飲むようになる。この関係はどこなく似ていると思う。まるで大人って蝶のようだ。しかし、サプリメントや、栄養ドリンクを飲んている大人は、子供に、野菜、肉、魚、ご飯を食べろ、食べろと口うるさい。私は栄養ドリンクを飲みたいとは思わないが、大人になると「十秒チャージ。」と言って栄養ドリンクを飲むようになるのだろうか?
 それからもう一つ、大人になると、青ジソ、茗荷、ワサビ、しょうがなどの薬味などが好きになるようだ。今のところ私はこれらが好きではない。母も小さい頃はきらいだったそうだ。私も大人になると嗜好が変わるのかなあと思った。
 このように人間も虫も大きくなると食べ物の好みが変わるということが分かった。
 今日、スターバックスで、父だがたのんだチョコレートがチョコっと入ったコーヒーを飲んだ。ほろ苦くておいしかった。前はコーヒーの飴もだめだったのに、不思議だ。私も大人に近付いているということだろうか?

   講評   tama

 この作文も楽しくて、一気に読んでしまいました。よくできたね。

【体験実例】 要約にうまくつなげて書くことができましたね。どうやって幼虫からさなぎになるのかを尋ねた会話文や、変体の様子を想像したことが、実に生き生きと描かれています。(^^)
 子供の頃に食べられなかったものが、大人になるとおいしく感じられるという話。私も実際に体験しましたが、今思うと「どうして食べられなかったのかな?」と不思議なくらいです。うさちゃんもコーヒーがおいしく感じられたとのことですが、味覚が変化しているのは、やはり大人に近づいているということでしょうね。

 変態 → 変体

【たとえ・ダジャレ表現】 栄養ドリンクを飲む大人は「蝶のよう」と美しくたとえてくれましたね。「チョコレートがチョコっと」もかわいらしいダジャレだね。
 「十秒チャージ」とCMのコピーをうまく生かしたところや、幼虫が「首をふりふり〜」という表現もいいですね。うさちゃんは、のびのびと作文を書くことを楽しんでいるのだなあと感じます。とっても素敵!

【わかったこと】 成長とともに食べのもの好みが変わるのは、虫も人間も同じなのですね。体験からわかったことをしっかりまとめることができました。
 

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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