国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   イタイの思い出   グルミン

 「うわあああっ。」
ドッシーン。小学校1年生の時。日本の学校のジャングルジムから落っこちた。
 その日は、学校開放か何かで、遊びに来ていたのだった。そこで、同じクラスの子と、そのお姉さんとで、いっしょにジャングルジムおにごっこをしていた。おにが近づいて来たからあわてて逃げようとしたら、すべって落ちた。その時は、痛かったというよりも、びっくりしていた。しかし、だんだんと痛くなってきていた。ジャングルジムの上から友達が、
「大丈夫〜?けがは?」
と、言ったので、すぐに立ち上がって、
「ううん。全然平気だよっ。」
と言い、また遊び始めた。本当に、けがはすりきずだけですんだのだ。でも、ジャングルジムから落っこちてきている途中、手を打っていたので、そこがじんじんしていた。もうそんなことにならないようにと、今は気を付けて遊んでいる。
 それと似ている体験が、もう一つある。あれはチリの学校での話だ。そのころ私は、小学校二、三年生だった。当時は、ジャングルジムではなく、すべり台おにごっこがはやっていた。もちろん私も、その遊びに参加していた。私は、すべり台の横からとび下りたり、はしごではない所から上ったりして、なかなかおにに、つかまらなかった。その時も、そうしてにげていて、すべり台の上でおにがいつ来るか見張っていた。すると、おにから逃げようとしてはしごからとすべる所からとで、たくさんの人が上ってきた。私ははさまれてしまい、まるで満員電車の中にいるかのようになってしまった。しかしそこでおにが上ってきたからさあ大変。みんなが一斉に逃げようとして、真ん中にいた私は落ちてしまった。そこで一たんおにごっこは中止になり、けがをした私は、バンソウコウをもらいに保健室に行った。そして少し休むとまた、おにごっこを再開して、もっと安全にできるよう、改良しながら遊んだ。そこでは友達がいたから、あまりさわがなかったけれど、ジャングルジムから落ちた時よりも痛かった。ズキズキして、やる気が失せてしまったので、しばらくしばふにねっころがっていた。
 私は、今回、けがをする事故が起こった時はあまり痛くなくても、痛みというものは後からだんだんと来るものなのだということが分かった。今後は、
「イタイッ。」
とつい言ってしまうような、「イタイの思い出」が減るように、少しは気を付けて行動することにした。


   講評   hoemi

 グルミンさん、こんにちは。グルミンさんには痛い思い出がたくさんあるんだね。先生も無傷とは縁遠い子供時代を送っていただけに、グルミンさんの痛みがよく分かったよ。
【書き出しの工夫】 いったい何事かと目を引くような書き出し、うまく工夫できているね。
【体験実例】 ジャングルジムや滑り台の上から落ちてしまうとは、想像するだけでも痛そうだね。友達がいるから大泣きしたりしないグルミンさんは我慢強いよ。見た目の傷だけでは分からない痛さを、うまく文章で表現できていたよ。たしかに落ちた瞬間よりも後の方がジワジワと痛みが増してくるんだよね。楽しげに遊ぶ様子、夢中で遊んでいて真っ逆さまに落ちてしまう様子、痛みをグッとこらえている様子、どれも臨場感たっぷりに表現できていたよ。
【たとえ】 滑り台の上で「まるで満員電車の中にいるよう」とは、考えただけでも足がすくみそうだよ。どれだけ多くの人が滑り台の上で集まっていたかがうかがえるたとえだね。
【わかったこと】 痛い思いをした時は二度と同じ思いをしないように気をつけようとするものだよね。グルミンさんの言うように「イタイの思い出」は、最小限にとどめることができるといいね。

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