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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   思考をフルに活用しよう   ミーナ

 火の姿には存在感があり、人びとの心にさまざまな感情を呼び起こした。だが現代は,家庭にはいたるところに人工照明の空間が出現した。人類の歴史は、火の使用と同時に、いかにして原初の火を手なずけ、制御可能なものにするかという挑戦の歴史であった。人類は火と格闘し、学び、燃焼を制御する知恵を発明してきた。火に備わっていた属性を解体し、燃焼の素材や方式を多様に分化させることで,人畜無害で人工的な火の代替物をつくり出した。原初の火は、個人で対処できたが、社会化された現在の火は、時に個人の知らぬところで暴発する。熱の機能としての現代の「火」は、柔順なしもべであると同時に、いつどこで暴走するかしれない不気味なものと化している。私は便利な道具に頼ることなく,自分で経験して知恵を身につける生き方をしたい。(要約)
 その方法として第一に,何でもすぐに物に頼ろうとしないことだ。例えば,夏の暑いときには私たちはすぐにクーラーや扇風機をつけてしまう。漢字や英単語が分からなくなったときでも,電子辞書を開いたり,パソコンで調べたりする。家庭内でも火を使わずに料理できるコンロなども登場した。だが私にはこんな経験がある。キャンプにいった時,火をおこす係になった。さすがに火はマッチからだが,薪をくべた後の生の火はとても熱く,大きな存在感があった。コンロで作った料理よりも冷めにくく,おいしく感じられた。(体験実例)
 第二の方法として,自分で考え,体験させる教育をすることだ。例えば,クラス対抗のスポーツなどは,自分たちで考えて計画を練らないとすぐに負けるし,実感のないまま終わってしまう。けれども,例えばリレーなどで順番を練って足の速い子を初めにして・・・というようにみんなで順番を決めて走れば,たとえ負けたとしても今度からこうすればいいのだ,と新しい知恵がつく。するとその経験から成功したときに,人は成長を実感できると思う。毎年,30人31脚をしているがあれも自分たちでリズムをとり,それを実行してみて新たな改善を加える,ということの繰り返しだ。だが,その繰り返しこそが大切なのだと思う。(社会実例)
 確かに,道具を使えば時間が短縮できるので,能率が上がるだろう。しかし,そんなことを繰り返していると,そのうち考えて物を作ることをしなくなると思う。「経験は、最良の教師である。」という言葉もあるように,経験を元にして,そこから改善点を見つけ,またそれを元に経験するということこそ,人類が進歩するサイクルだと思う。道具に頼りすぎると,逆に退化してしまう気がするのは私だけだろうか。また,これからは地球規模のことも考えて自然に優しい道具を作る必要があると思う。だから私は便利な道具に頼ることなく,自分で経験して知恵を身につける生き方をしたい。

   講評   hota

 先週はお留守で、メールでヒントになってしまったから、長文問題ができませんでしたね。でも、ヒントを見て、とてもしっかりとした作文が書けていました。さすがミーナさん。

 要約もいいね。やや長めでしたが、全体も長いのでよしとします。

 複数の方法と、それぞれの実例もいいです。理想を言うと、キャンプに行った時の「生の火」の経験を、もう少し詳しく読みたかったかな。

 最後のまとめの段落は、ミーナさんなりの考えがよく書かれていて、とても良いと思います。

★ギリシャ神話によると、神々の長ゼウスがプロメテウス(「先に考える者」という意味)に命じ、粘土で人間を作らせました。しかし、「火」だけは与えてはならぬと言いつけます。しかし、人間を哀れに思ったプロメテウスは、その言いつけに背き、人間に天上から火を盗み与えてしまいます。そしてゼウスの怒りに触れ、恐ろしい罰を受けることになるのです。
 
 プロメテウスは、果たして正しかったのでしょうか。その答えは、私たち人間の行く末に出されるのでしょうね。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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