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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   優秀な文明の構築   一休さん

 最近、人々は火と直接触れ合う機会が極端に少ない。都会の中で焚き火を炊く事はまず皆無だし、料理に使用するコンロも火から電磁気に変化した。人々が火に遭遇するにはアウトドアに出掛けたり花火で遊ぶなどの人為的行為が必要となった。原始時代の人達は生存する礎として火が存在しており、自然に毎日と炎の相手をした。古代から現代までかけて人類は火の機能を制限できるように便利さを追求して発展し、それに伴って火と直に触れる関係は徐々に無くなっていった。僕は便利に囚われず自然と触れ合う生き方がしたい。
 その第一の方法は積極的に自分から自然に触れようという意志を抱く事だ。幼稚園の頃までは誰もが好奇心旺盛で自発的に自然と遊ぶが、小学生高学年の段階に移ると急に自然の興味が消失してしまう。これは人間として成長して様々な事柄に関心を示すようになり、自然よりも強力な印象を受けた事柄を大事にするからだ。僕もその頃は勉強や運動で頭が満杯で自然には全く自主的に顔を向けなかった。しかし、小学校に自然合宿が行事として組み込まれているので流れで自然と向き合った。合宿の予定に飯盒炊飯という催しがあった。低学年の際に何回か経験しているから簡潔な課題だと最初は甘くみていた。高学年になる程、問題の難度や内容の濃度が上昇することは当然の法則だが、予測の範囲を上回る壁が僕達の前に立ち拒んだ。先生の手伝い無しで一から作業を開始しろというのだ。今までは先生の立会いの下、危険性の高い火と対決していたが、今回は強力な仲間がいない状態で火と正々堂々と勝負するのだ。体験実例を基に、心身を集中させ効率の良さの向上を謀った。自由自在に暴れ回る火に対して臨機応変に行動し美味しい御飯を目指して真っ直ぐ突き進んだ。やはり、現実はいつも厳しく無残にも御飯は焦げた。僕達は火の恐ろしさや便利さを黒い御飯と共に飲み込んだ。このように、自然と直接触れ合う事で得るモノがある。
 その第二の方法は学校が自然と関わるように指導することだ。現在の学校では、理科の科学の実験の際に危険性から火を用いないし、自然学習の企画も年々減少しつつある。人生の上で多大な影響を与える学校の改善は不可欠である。僕が体験したような合宿は心に根強く大事な要素が残るし、どこかの自然施設に赴くだけで自然への態度が翻ると思う。根本的な部分を打開するために、学校方針を一度考える必要がある。
 確かに自然よりも自らにとって大切なものに没頭することは良い事だ。しかし、自然への知識が薄いと自然の代替物の非常事態に対応ができなくなるし、何よりも自然との触れ合いで未だに未解明な全人類にとって大事なモノが獲得できない。人間が発達してそのモノが解明できたら優秀な文明が築き上げられていると思う。「人間は、求めているかぎり迷うものだ」という名言通り、人は試行錯誤しながら大切なモノへ到達する道の行方を追うのだろうか。

   講評   miri

 人間が他の動物と違う点をあげるとき、「言語を用いる」と並んで「火を使う」というのが必ずあります。これは、非常に高等な知識と技術を要するものなのです。
 それなのに、人間は火を手放そうとしているようにさえ見える。火から生まれる文化やたくさんのものも同時に。

 2つの方法はどちらもたいへん有効ですが、1つめのほうは、やはり、子供が「自然に興味を抱くようにするために」「自ら触れようという意志を抱かせるために」個人レベルでできる具体例があがるとよいでしょう。家族でキャンプをするとか、ろうそくで一夜を過ごすなどでもよいですね。
 まとめも、未来への提言を含み、非常によくできています。



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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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