創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   理想への到達手段   えうや

子供の頃に道に迷わなかったのは、地図を使わなかったからだ。連れられて何回も歩いているうちに自然と身につくものだ。動物は地図を使わずに、習慣のうちに獲得した知識を蓄積し、その情報に忠実に行動すれば迷いにくい。人間は地図を持ったため、かえって迷いやすくなったのではないだろうか。目的地までに現れるバス停や住居表示などの手掛かりは動物には利用できない、人間の地図文化なのだろう。地図とは、行動の助けになる反面、使い方がきっちりしていないと逆の結果にもなりうるのだ。
 確かに、他人からの情報を活用することは大切だ。六年生の秋、学校で修学旅行があった。修学旅行の計画を立てるときには、地図はもちろん、電車やバスの時刻表、奈良や京都のガイドブック、観光所ごとの見取り図や、説明による道案内などを完璧に使いこなさなくてはならなかった。また、何回も修学旅行を担当した先生の知識もかりて、計画を立てた。地図や時刻表、ガイドブックを使いこなし、計画は完璧に立てられた。地図がなかったら道などわからないし、ガイドブックのおかげで観光地の良さもわかった。
 しかし、自分の経験で得た知識を利用することも良い。このあいだ、学校の問題集を解くときに、とても難しい問題があった。僕はわからなかったから、友達や先生に聞いて問題を解いた。解けたことは解けたが、やり方はあまり頭に入らず、すっきりとしなかった。ある友だちは、最初は全くわからない、という顔をしていた。しかし、コツがつかめたらしく、どんどん解いていった。最後には自分で解けてしまい、とても喜んでいた。自分の力で解けば時間がかかるし面倒だが、終わった後の達成感や充実感は、倍以上はあるだろう。
 確かに、他人の情報の活用も、自分で得た知識を利用するのも、良いところはたくさんある。しかし一番大事なことは、頭にある全てのことを上手くつく使いこなせることだと思う。「理想に達するまでの手段はまた、理想への到達を阻む障害でもある」という言葉があるように、使い方を身につけ、上手に利用することが大事だと思う。

   講評   tama

第一段落: 少し細かいことになりますが、要約について気づいたことを挙げておきますので、参考にしてください。

 ・連れられて何回も〜 → 「何が」の部分(道というものは)を補う。
 ・(忠実に)行動すれば → 行動する限り
 ・地図文化なのだろう → だといえるだろう(断定)。

第二・第三段落: 他人からの情報を活用すること、自分の経験で得た知識を利用すること、両方の大切さを訴えることができました。修学旅行で初めての土地を歩いたときの体験実例を入れたところがいいですね。反対に自分の持っている知識を最大限に活用し、難問を解いた友達の例もよかったです。そんな友達を目の当たりにしたときの自分の気持ち(悔しい、羨ましい)と、今後同じような場面に遭遇したときに自分がどうしたいかを書いておくと、さらに内容が深まります。

第四段落: 自分の知識と他人の情報のどちらかに頼るのではなく、思いつくことは全て活用すること、使い方を身につけることが大切だという意見には説得力があります。きれいにまとまっていますよ。

 上手くつく → 上手く


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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