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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   正直な心   えとわ

 次の朝早く、海蔵さんは、また地主の家へ出かけていきました。「お前さんは、感心なおひとじゃ。」と、老人はやっと口を切って言いました。海蔵さんは、思いがけない言葉をきいて、返事のしようもありませんでした。(三文抜き書き)
 私がこの話を読んで感心したことは、海蔵さんが、老人の死を待ち望んでしまった自分の心を恥じて、老人に謝りに行ったところです。もし、私だったら、悪い心だと思っていても、謝りまでは行かなかったいや行けなかったと思います。自分の間違いを正直に認めて謝るということは、とても勇気のいることだと思います。私には、正直に謝ることができなかったことがあります。  先日、部活動があった日のことです。母に、
「お母さん、今日はバスケの部活ある?」
と尋ねると、母は、
「今日はないよ。」
と返事をしてくれたので、信じて疑いませんでした。次の日、友達から、
「昨日、部活来なかったけど、どうしたの?」
と聞かれ、まるで、雷が落ちたように、私の心はどきどきしました。私は、
「頭が痛かったの。」
と、休んだ理由を頭痛とうそを言ってしまいました。友達にずる休みと言われたくなかったからです。母は、すまなさそうに、
「ごめんね。お母さんの予定表に書き忘れていたみたい。」
と謝ってくれました。私も自分の予定表を見れば、確かめることができたはずです。私は、母の口癖「いつまでもあると思うな親と金」を思い出しました。母を頼りすぎていました。母は、
「お母さんのせいにしていいよ。」
と言ってくれましたが、先生にも、正直に言えませんでした。勇気がなかったのです。心残りですが、今度こんなことがあったときは、正直に言おうと思いました。
 海蔵さんは、正直に謝ったので、老人が心を入れかえてくれました。間違ったことをしてしまったときは、素直に謝ることがいちばんだなと心の中で思いました。

   講評   sugi

 老人に正直な気持ちを話した海蔵さんの勇気はすばらしかったね。人間、だれでも自分の失敗や悪い心をさらけ出すのは、本当に難しいこと。「老人が死ねばいい」と心の中で思ったことは決してほめられたことではないけれど、正直に話すことで、心から悪いと思っていることが老人にも伝わったのだろうね。
 今回の似た話は、とても書きにくいことを書いてくれたね。つい嘘をついてしまうことは、だれにでもあることだと思うよ。それを正直に作文に書いたのは、勇気があるね。このような書きづらいことも、勇気を出して書いてみると、すばらしい作文の題材になることがよくあるよ。
 正直に言えなかったことで、その後すっきりしない気分が続いたのだね。この気持ちを忘れずにいれば、今度からは勇気を持って自分の失敗を認めることができると思うよ。えとわさんの偉いところは、お母さんのせいにしないで、自分が悪かったと思ったところ。先生が小学生のときだったら、「お母さんのせいで、部活をすっぽかすことになってしまいました。」と作文に書いたかもしれないなあ。(笑)「お母さんのせいで」などと言っていると、何度も同じ失敗を繰り返してしまうね。自分のことは自分で責任を持つという態度は立派ですよ!

「謝りまでは行かなかったいや行けなかったと思います。
→「謝りにまでは行かなかった、いや行けなかったと思います。」

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