創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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自分の意見と優れた人や物 ビーバー
大きな木の下には草も育たない、という。その下に立っては手も足も出ないで、ただ、大著名著であることを賛嘆するにとどまる。大木は遠くから仰ぎ見るべきものと思って、早くその根もとから離れる必要がある。すぐれた師匠の門下にかならずしも偉才傑物ばかりが輩出するとは限らないのは、大木の枝の下で毒されて伸びるべきものまで伸びないでしまうからであろう。だいいち、門下という言葉からして感心しない。心ある門弟はあえて門外に立つ勇気がいる。(要約)僕は、できる限り優れた物や人には一歩くらい距離をおくべきだと思う。そうするための方法は2つある。
その第一の方法は、自分自身の考えをがっちりと、確かにすることである。先生に教えを受ける時、先生の考え方に染まってしまって自己流の考えがもてなくなり、自分の考えが亜流へと変わってしまう恐れがある。今僕の弟が通っている塾ではひどいこと(弟が感じるには)を生徒に伝える先生がいるらしい。その先生の言うことはいつも相当弟の気に食わないらしく、先生が気に入らないような意見の入った話をするとよく弟はイライラした状態で帰って来る。そして家族にその話題を持ち出し、議論する。そこまではまだいいのだが、弟の言い分が過激すぎてこちらの神経も尖ってきてしまう。これは自分の考えをしっかりもっているという点では良いのだが、さすがにこれはちょっと…と思ってしまう。でも、僕は自分自身の考えを持っていることについては賛同したいと思う。(体験)
第二の方法は、自分からは優れた物や人にはなるべく近づかないことである。僕であれば、江戸時代に自分で自由に講師を決めろと言われたら吉田松蔭などの優れた教育者の元へは行かなかったと思う。自分に勉学の才能があり、まともに教えが頭に入っていくかどうかがまず問題なのに、そのような人に教えを受けるのはあまりにももったいない話だ。だから僕は、あまりにも優れた人の教えはなるべく避けておきたいと思う。
確かに、優れた物や人に触れることはいい経験にもなるし、場合によっては自分が優れた人になれる可能性があるだろう。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という言葉に表されるように、自分の意見があるからこそその自分と同じような意見をもつ先生に習うべきだと思う。僕はこれからも、上で挙げた2つの方法の例をなるべく生かしていきたい、と思っている。
講評 miri
要約がたいへんうまくできました。重要な部分が厳選されて入っています。
一つめの方法。弟さんの例は、大変有効な例です。具体的に先生の言葉、家族での議論などを少し再現するとさらに説得力が増すでしょう。
ふたつめは、勉学の内容(自分が習得する内容)と先生のりっぱさが必ず同じではないということですね。要は本人の努力、やる気なのであり、「いかにモノにするか」が重要なのですね。
まとめの部分もすばらしいできです。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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