国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自ら歩む   こずっち

 読書をしていて思考の脱線が起こったとき、人は刺激を感じる。読書だけでなく、脱線する時には創造のエネルギーが生まれるのだ。安全な道をおとなしく走っていれば脱線の危険はないかわりに軌道の外には出られない。、売りなカーヴを大きなスピードで走れば脱線するかもしれないが、そこに新しい道ができるチャンスもある。発見に便利なのは脱線の可能性の小さなルートを通ることである。人生ではすぐれた指導者について言える。すぐれた影響力の点にのみ着目しているとそのために個性を失った人間が育つことがなくなってしまう。つまり大きくなるためには師の影響力から少し脱線する必要があるのだ。私も新しい何かを創造して進歩できるような生き方をしたい。
 第一の方法として、興味を持つことである。何かに興味を持った時、人はそれについての詳細を知りたくなる。そこから色々なことに脱線を繰り返して、何か新しい道を発見するのだ。飽くなき探究心は自分の進歩につながる。例えば私はここ2年くらい世界史を学んでいるが、歴史というのは既成の事実でしかないということはなく、そこからいくらでも想像することもできるし研究することもできる。そしてある何らかの出来事に興味が湧き始めると止まらなくなってしまう。歴史は流れであるから、関連することがたくさんある。それらを発見することによって世界史は勉強から探求へ変わってしまう。私は特に古代オリエントから古代ローマまでが好きだが、なぜならそこにはまだ研究途中であることがたくさんあり、想像できることが多いからである。近代になると興味がなくなって大変なことになるのだが。(笑)
 第二の方法として、偉大な師からは少し離れてみることである。偉大な師というのはその人自身とても偉大だが、その影響下にいると個性が伸びないという欠点もある。もし亜流になりたくないのなら、敬遠して影響を受けるべきである。例えば16世紀頃プロイセンの王であったフリードリヒ2世は、父であるフリードリヒ=ヴィルヘルム1世とは正反対の人だったという。父は軍人王とも呼ばれるとても軍事の才に溢れる王様で、あらゆる戦争の勝利を収めた人だった。しかしそれを見て育ったフリードリヒ2世は幼少から芸術や学問に興味を持って取り組み、それについて人よりも優れ、「啓蒙専制君主」とも呼ばれているほどだ。だからと言って父の創った国を反故にすることもなく、立派に王を務めた人である。父が偉大な場合はその父に影響される事が多いのだが、彼はその影響をそのまま受けるのでなく自分の道も求めた人の代表である。
 確かに正規の道を正しい方法で行くのはとても素直で良いことである。しかしもっと自分を進歩させたいと思うのであれば、師を身近から仰ぐより自分の興味と方法を持っていくことが大切だ。進歩とは人の足でなく、自分の足で進むものである。

   講評   nane

 長文の内容をよく消化している。要約の一部、ちょっとわかりにくいところがあるので見直しておこう。「すぐれた影響力の点にのみ着目しているとそのために個性を失った人間が育つことがなくなってしまう。」のところ。
 第二段落の体験実例そのものはいいけど、内容をもっと単刀直入に書いた方がいいかなあ。「例えば私はここ2年くらい世界史を学んでいるが、……」という書き出しでは、もたもたした感じ(笑)。具体的な内容をすぐに書いていくといいよ。一度書いておくと、それをエピソードとしてほかのところでも応用できるはず。
 プロイセンのフリードリヒ2世の例はいいね。父親に反発して成長するぐらいの子の方が見所があると言えるのかもしれない。
 反対理解は「確かに正規の道を正しい方法で行くのはとても素直で良いことである」でもいいけど、更に自分なりに深く考えておこう。
 結びの名言「進歩とは人の足でなく、自分の足で進むものである。」は決まっている。


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