創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日4215 今日754 合計60529
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   家族の深い愛情   レックウザ

 「ほら、もう起きなさーい!学校に行く時間よー!」
母の、まるでライオンが吠えるような大声で私は目を覚まし、がばっとベッドから起き上がった。学校の制服に着替えてダイニングルームに行くと、母はもう朝食を食べていた。父はとっくの前に会社へ行った。席に着くと、母が時計を見ながら私に言った。
「もうこんな時間よ、早く朝食すませて、歯をみがいて、髪をとかして・・・。」
「学校に行く支度をして、でしょ。」
私がそう言うと、母は
「とにかく、早くしなさいよ。」
「はいはい。」
私は肩をすくめて答えた。でも、こんなのはいつものことで慣れていた。私は朝食をすませると、歯をみがきに寝室へ向かった。
 私の家族は、朝から元気な母と、夜になるとおしゃべりな父、そして愛犬のロン。みんな明るい性格で、暗いところなど一つもない。母は平日の朝からなら元気なのだが、土日や休日はぐったりとする。でも、母はいつも元気で、私を励ましたり、叱ったりする、面倒見のいい母親だ。掃除も洗濯も料理も、きちんとやる。父は、朝はそんなに元気というわけにはいかなかったが、夜なら百パーセント元気だ。しかし、元気すぎて、調子に乗ることが多い。よく、私と母をからかったりする、少し困ったお調子者で、子供心を持っている父親だ。それでも、真面目で仕事のことを考えているので、悪い父親ではない。最後に、愛犬のロンは朝と夜は活発で、家族にも他人にもかわいいと言われて、とても可愛がられている。でも、昼はいつもぐったりとなってて、よく昼寝をする。そんなところも含めて、私はどうしても、いつもロンを
「もう、どうしてそんなにかわいいのーロンは。」
と甘やかせて、犬バカだ。(笑)。まあ、私の家族はみんな似たもの同士、元気なことがとりえなのだ。
 ある日、父が出張で一日だけ家にいなかったことがあった。その日は何だかしんとしていて、とても静かだった。
「何か、今日は変な感じだね。」
「うん、なんだかお父さんがいないと静かね。」
そんな具合だったので、なかなか母との会話が弾まなかった。何だかロンまで寂しそうで、その夜は犬小屋に入って寝ていた。そんな風に、一日が終わった。次の日の朝は、あまりいつもと変わらなかった。父はいつも朝早くから会社へ向かうので、朝は父がいてもいなくても、私と母が慌しいだけなのだった。
「ほら早く、学校始まるわよ。」
「はいはい、わかったってば、今学校行く支度するから。」
「もう、あんたってどうしていつもそんなに大胆不敵なのかねー。」
朝はいつもこんな感じだ。その日の夜、父が出張から帰ってきた。夕食を家族全員ですると、
「それでさー○○さんが、廊下で転んじゃったんだよー。」
「アハハハハ、本当にその○○さんて面白い人だよねー。」
という風にまた家族と会話が弾んで、再び我が家に戻ったのだった。<<体験実例>>
 家族とは人間にとって、自分が今生きているこの世の中で一番大切なものであり、自分を支えてくれる人たちなのだ。お互いを助け合って、お互いを支える、大切な家族。ときどき私はテレビを見て、人生はお金で決まるもの、と思っている人が出ているのを見る。しかし、それは全く間違っている。人間が生きるために必要なのは愛情なのだ。自分を大切にしてくれる、自分の将来を考えてくれるのは家族だ。だから、お金は人生のすべて、というのは大間違いだ。愛情を注いでくれるものがいるからこそ、自分は今生きているのだ。
「早く起きなさーい。」
また母の大声が家中に響き渡る。

   講評   hoemi

 レックウザさん、こんにちは♪  愛情に満ちあふれたレックウザさんの家庭の様子をしっかり書けたね。苦楽を共にするからこそ絆も深まるし、家族全員が自分の一部でもあるんだよね。
【書き出しの工夫】 どこの家庭にも見られる朝の光景だね。お母さんとレックウザさんのやりとりが本当に見えるようだよ。書き出しの部分をうまく工夫できたね。
【体験実例】 お父さん、お母さん、それからロンくんの紹介を詳細にできたね。それぞれが持つ特徴をうまくとらえて表現できているよ。お父さんが出張でいなかった日、レックウザさんが感じたのはお父さんの存在の大きさだよね。たった一日家をあけるだけで調子が狂ってしまうというのは、それほど家族の絆が強いからだと思うよ。お父さんが帰ってきて一緒に囲んだ食卓は、さぞ盛り上がったことでしょうね(^o^)
【たとえ】 お母さんの大きな声をうまくたとえられたね。レックウザさんにとっては、どの目覚まし時計よりもお母さんの声が一番きくのだろうね(^^) 先生も子供達が小学校へ通うようになったら、毎朝大きな声を張り上げるようになるかもしれないなぁ(^^;)
【一般化の主題】 このまとめを見て、レックウザさんがあふれるほどの愛情を注がれて育っていることが分かったよ。お互いに助け合い支え合って生きていく姿は、とても美しいと思う。そして今自分がこの世に生きていられるのは家族あってこそのことだと思えるのは、レックウザさんの家族への思いがとてつもなく大きいという証拠だよね!

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)