創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   地球に生きる   れもん

 地球は目に見えない。宇宙飛行士が宇宙から撮った写真以外に、私たちが地球そのものを見る機会はない。目に見えない、それもとても重要なものを目前にして、私たちが出来ることは、想像することだ。しかし、人は想像するとき、無意識に自分を中心に考える癖がある。そしてその癖が、地球の姿を人間の都合の良いように設定してしまった。そして最近、地球は最終手段にでた。アメリカに大型ハリケーン「カトリーナ」が上陸し、インドネシアでは巨大津波が人々を呑み込んでいった。世界各地の異常気象により人間や動物の命が失われていく。これは、地球からのメッセージではないか。人間の言葉を話さない地球が人間に向けた。しかし、地球はときに人を助けてくれる。この話の作者も、様々な自然の中で、地球に助けられる体験を何度もしたという。私は、地球人として、地球に生かされている実感を持って生きていきたい。
 そのために第一に、先住民のように、思想以前に感性の部分で地球に生かされている意識を持たなければいけない。私の学校でも、最近になって総合学習で自然環境についてゴミの削減活動などを始めた。このように、一旦は人間中心の思考に塗装されてしまった観念を、もう一度、元の形に呼び戻す必要がある。(方法)
 第二に、ダーウィンのように、些細な点に目を向けることだ。ダーウィンは、偉大な研究者でありながら、あの小さなミミズの研究に40年の歳月を費やしたという。彼のように、どんな生物にも生きている意味があり、必要な存在だという目、ありのままの自然状態を受け入れられる心が必要なのだと思う。
 現代では人間の生活面の衛生や開発問題などから、自然の様々な資源や生物が犠牲になっている。確かに、人類が生存する上での利潤を追求することは、人間にとっては自然な発想なのかもしれない。しかし、存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある。人間の欲を満たす前に、他の生物の存在の大きさに気づくべきだ。私も、人間の発展を優先するのではなく、地球のバランスを考えて生きていきたい。

   講評   nara

 想像力の欠如ということは、ここ最近いろいろな場で論じられているね。どうやら日本だけのことではなさそうだ。特に、先進国と言われる国で問題になることが多いようだね。目に見えるわかりやす便利さにどっぷりと使ってしまい、想像力が働かなくなったのかもしれないな。中2相当の課題「ビワ8月2週」の長文とも関連が深いので、再読しておくといいね。
 第一方法:「人間中心の思考に塗装」という表現がおもしろい。塗り固められたことで、五感は閉じてしまい、人間と外界との間には境界ができてしまったのだね。
 第二方法:これは個性的な意見だな。こういうテーマだと、どうしても視点を大きくしがちだ。大きくしすぎてつかみどころがなくなるという失敗パターンも多い。であれば、小さなところに視点を移して、そこを突破口にするというやり方も有効だね。私たちはダーウィンにはなれないけれど、それこそ、動物や植物を育てるという身近な行動の中にも、境界を取り去る突破口が見つかりそうだ。
 進級テストは合格。短めにまとめてあるけれど、いろいろな題材を盛り込んであり、読み応えのある作品になった。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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