国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   コミュニケーションはなぜ必要か   はる

 隣人紛争の特殊性は、隣人愛が裏目に出た場合の困難さである。これは、人に対する親近性と信頼性が強ければ強いほど、破られた時の怒りが増幅することを物語っている。したがって、当事者同士が話し合いをしても、言葉の端々が、かえって火に油を注ぐ結果になりかねない。しかし、このような隣人間の紛争は、当事者間の話し合いによる解決が望ましい。これは、先の隣人関係の特殊性からくるものである。つまり、話し合いによる解決とは、いつかまた従来の隣人関係を回復させる可能性を与えてくれるものだ。私達は、隣人同士、共同体内で相互の理解を深め問題を解決していくべきだ。そのために考えられる方法は二つある。
(第一段落 要約・意見)

 第一の方法としては、普段からコミュニケーションを深めて話し合える環境を作ることだ。友人関係であれ、親子関係であれ、お互いをより深く理解し合える関係にするには、普段からのコミュニケーションが必須である。話せば分かる、という関係があるのが一番だ。平行線を突き進むばかりで、一向に話が発展しなかったり、当人同士で決められない場合も、第三者として近くの人に役立ってもらえることは誰にでも経験していることであり、且つ最も最良な方法である。このような場合にはコミュニケーションは日常においても必要不可欠である。
(第二段落 方法1・実例体験)
 
 第二の方法としては、法では解決できないような社会的な「差異」をなくす努力をすることだ。今でも各国において、理由のない差別が無となっていない。岡本真佐子著の『開発と文化』では、ハンディキャップについて—「ハンディキャップが「社会的に」つくられていくということ、「被害を受けやすい人々」の選り分けは「社会的」なものであって「個人の資質」とは関わりがない」と書いている。私達は、社会が無意識のうちにつくってしまう「選り分け」があることに注目しなければならない。
(第三段落 方法2・社会実例)

 確かに、法に頼って白黒つけることはとても簡単なことだ。しかし、私達は、人間関係のもめごとについてはお互いの理解を深め共同体のルールをつくっていくような方向で、話し合いを解決すべきである。法とは、いざこざに勝ち・負けをつけるものではなく、一つのヒントである。これを胸に私達は、お互いを理解し合うことも含め、コミュニケーション力を今以上に磨いていくべきである。
(第四段落 反対理解・自作名言)

   講評   tama

 法に頼らず、隣人間のコミュニケーションを深め、当事者同士で問題解決をすることが望ましいということについて、しっかりと考えることができました。長文をよく読み、たくさんの文章に触れていることを感じさせる豊かな表現力で、見事にまとめましたね。

【方法一・体験実例】 問題を大きくしないためには、普段のコミュニケーションが大切だということですね。これは「ご近所づきあい」が希薄になった現代社会において、これからますます重要になるでしょう。ご両親は、ご近所の方とコミュニケーションを心がけておられますか? またはるさん自身はどうでしょう? 身近な実例を挙げてみましょう。

【方法二・社会実例】 法律だけではカバーできない、心理的な差別をなくすことも大切ですね。8.3週の長文実例をうまく取り入れることができました。ここは非常によくできています。

【反対意見への理解・自作名言】 法律をもって決着をつければ、もっとも正当であるかのように思えますが、人間の心理はそれほど単純ではありません。白黒はっきりさせるためのものでなく「一つのヒント」として、問題解決の糸口とするのもよいでしょう。ただ、そうなる前にコミュニケーションを図り、相互理解を深めることが重要ですね。よく考えて書けました。

※ 進級テストはもちろん合格です。よくがんばりましたね。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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