低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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絶対的、相対的 青藍
相対的な物の考え方、つまり物を比べるということは私たち人間が知らず知らずのうちに行っていることであり、とても便利で大切なものである。
学校のテストや入試はわかりやすい例だ。テストは1位から最下位までしっかりと順位がつけられるため、具体的な目標が持ちやすい。さらに、人と比べることで高い向上心や自信が生まれ、次への力が生まれる。
また、広い視野を持って相対的な考え方をするのはとても大切だ。
卓球部には、「地区大会団体戦18回連続優勝」という記録があり更新中である。しかし県大会に行ってみると、地区大会で「優勝」したことなど全く関係なくなってしまう。全力で戦ってもまるで歯が立たないような相手が何人もいる。でも、その相手だって関東や全国に行ったら苦戦することであろう。上には上がいて、それを目指すことで強くなる。普段よりも広く物事を見つめ、自分たちと比べてみるとまた違ったものを教えてくれるのだ。
しかし、絶対的な考え方が必要な時もある。
相対的な考え方は他人がいてこそ出来ることであり、限界が出てくる。生き方というのは一人一人違う。だから無理に人と比べていると自分がどうしたいのかを見失ってしまう。「自分は自分」という姿勢の方がうまくいくこともあるだろう。「自分自身に打ち勝つ」という言葉があり、多くの人がそれを目指すのはそんな理由ではないだろうか。
確かに、相対的な考えも絶対的な考えも大切だ。しかし、「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう。」という名言があるように、
自分がどのように生きていきたいのかと考え、そのためにはどんな考え方、見方をすればよいのかを自分自身で導き出さなければならないのである。だからどちらの考えが正しい、良いというのではなく、時と場合によって臨機応変に対応することが大切なのだ。
講評 hamura
本文を「相対と絶対」と論点でとらえて、自分の意見や経験を織り込みながら上手に仕上げられました。第一文がしっかりしています。言葉の置き換え(A、つまりBいうことは)という文型がよいですね。くどくなく言葉の説明をすることになっています。相対について「広い視野が持てる」という点と「限界が出る」という点、二つの相反するとらえ方ができたのはすばらしいです。相対性の持つ長所と短所を比べることになっています。
どちらも大切で時と場合で導くべきだ、と無難にまとまりました。一般論にならない書き方の練習もよいかもしれませんね。「・・・ときは相対的、・・・の場合には絶対的評価がよい。」
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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