創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   外の世界へ   じょー

 直接にでは無く、メディアを介した「写し(コピー)」によって、われわれは現実を知っている。いずれにしてもいわば「擬似現実」である。情報という擬似現実は、伝送(具体的には、伝送)されてきたものであるだけではなく、必要に応じて変形されたり加工されたりしてきている。このような現実をもたらしたのは、情報の往来である。現代におけるメディアの発達は、その根幹において、ネットワーク化というかたちで進みつつある。最近では我々一般人も色々な情報を知り、また送ることも出来る。しかし、このままでは将来において仮想現実が多く現れ、自分達が混乱になることが問題になるだろう。
 仮想現実に流されないための対策としてはまず第一に、現実を自ら体験してみることである。以前、ラーメンがブームになったとき私はテレビで紹介されていたあるラーメン屋に母といってみることにした。着くや否や店の前には多くの人が並んでいた(きっと彼らも昨日のテレビを見たに違いない)。まだ平日だったのが幸いで三十分程度ではいることができた。もちろんそこでは一番人気メニューを頼んだ。しかし、そのラーメンは自分にとっては普段外で食べたりするラーメンとあまり変わらない気がしたのだ。どうやらスープには魚のだしが入っているみたいなのだが、魚があまり好きではない私にとっては、むしろくさいようにも思えた。あれだけ長い間並んだのに意外と期待はずれだったのが悲しい。情報に流されると、ときには痛い目に遭うことも無きにしも非ず。
 ウソが綴られるような世の中にしないための対策として第二に、もっと地域と直に触れ合うべきである。我々は電気的な通信手段が出来てから忙しさが増したように思える。無論私は生まれた時から通信手段に困るようなことは無かったが、一番はっきりと分かるのが、パソコンの存在だ。私が初めてパソコンに触れたのは小学4年の頃で、インターネットも従量料金のために長い間パソコンに触れることはなかった。しかし、気がつくとインターネットはやり放題になり、パソコンが置かれる部屋も父親の書斎(名前だけがそれで、今も昔も物置になっている)からダイニングに移った。お陰で今は朝ごはんを食べながらインターネットをする日々が続いて、まして夕飯は友達(彼女はこんなことはしないが)とメッセンジャーをしながら食べている。学校の先生が高校生だったときは、いやなことがあったならば心を癒しに海まで散歩しに行った、と話していた。今の高校生はいやなことがあってもそんなことはしない。以前は外に行けば人と触れ合うのが多かったのに、最近は外へ出ても誰もいないような気がする。いつからこんな町になってしまったのだろう。
 確かに、家でテレビを見たりパソコンをするのは楽しいし、簡単に情報が手に入れられるので非常に楽だ。しかし、人間はもともと直に触れ合う生き物ではないか。「面と向かって話す」とはメールでやり取りすること、メッセンジャーでオンタイムに会話をすることでもなく、互いの間には空気以外何も存在しないときに話し合うことである(自作名言)ように、もっと人は直に人と触れ合うために、本当の外へ踏み出さなければならないのだと私は思う。

   講評   hota

 まず、満点で、進級テスト合格です。おめでとう。さすがじょーさん、危なげのない合格でした。

 まず、要約はほぼよいね。ただやはり、最後の「現代は、「他の世界」が実ははなはだ見えにくい時代であり、現代人が抱いている世界観ははなはだ危ういものでしかない。」も入れておきたいかな。これを入れると長くなる分、今の要約は少し削ってもよいでしょう。

 「予測問題の主題」と、そのための対策、そしてそれぞれの実例もいいね。理想を言えば、片方に「社会実例」が入るとよりよかったですが、今回はどちらも具体的な「体験実例」が入って、これはこれで身近な問題として考えられいて、よかったです。

 結びの段落も、「反対意見への理解」「自作名言」がしっかり書けていて、よい結びになっていました。

★そう言われてみれば、ネットも数年前までは、料金を気にしながら、まだ特別な人達が使っていただけだったのに、あっという間に一般の人の日常生活に入り込んでしまいましたね。便利になった一方、それによって奪われたものも多いのですね。「自作名言」の、「互いの間には空気以外何も存在しないときに話し合うことである」はいいなあ。本当にその場で、その空気を共有しないとわからないこと、伝わらないこと。それが何なのか、忘れないでいたいですね。
 

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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