創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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視覚系は えてよ
視覚系は、光を介して物の形を認知する。目はたいへん有効な感覚器だが、あまりに有効なので、有効でない点に、あんがい気づかないことがある。たとえば、物の大きさがわからない。そんなことはない。大きい小さいは見ればわかる。そう言うかもしれないが、それは相対的な大小である。顕微鏡で見たものの大きさは、倍率を知らないかぎりわからない。見たこともないものが、宇宙空間にポッカリ浮いていたら、誰でも寸法がわからない。月と太陽が、同じような大きさだと昔の人は思っていたであろうが、実際の寸法はとんでもなく違う。大きさを知るという、はなはだ単純なことができないので、人の世ではモノサシを売っているのである。あんな簡単な器具はない。それでも、たいへん便利なものである。なぜそれほど便利かといえば、視覚系だけにまかせておくと、大きさの絶対値がわからないからである。
見方では、形は頭の中にある。さて、この二つのどちらが正しいか。それは、考えてもムダらしい。どちらが正しいかというのは、じつは質問が悪い。答えが出ないように、問題が立ててある。形については、右の二つの面、つまり自分と相手とをともに考慮する必要があるから、話が面倒になるのである。
確かに、相対的な事は私たちにとって便利だ。よく物を買う時などいつもお店を選んで買います。どこどこの店の方が〇〇円安いとか、そっちの店の方が長期保証だとかで、お店をえらんで商品を買います。そしてそれは、流動的なものです。
しかし絶対的な物も必要だ。人生の目標は、臨機応変で時と場合で変わってしまうものでは、目標にならないのだ。人生などの目標は価値のわからない目標が必要なのだ。
確かに、相対的な考えも、絶対的な考えも、どちらも大切だ。しかし最も大切なのは「できあがった規則をなんとか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。」という言葉もあるように、一人で絶対的に考えつつ、周りの人と相対的に協力して判断していくことである。
講評 jun
<第一段落>
前半はよくまとめています。「見方では」からのつながりが不自然ですが、入力ミスかな?
<第二段落>
一つ目の意見として、相対的な見方の良さについて書くことができました。何かと比較して判断した方がわかりやすい場合が多いですよね。実例もわかりやすいものを挙げることができています。
▲実例の部分だけ敬体になってしまいました。常体で統一しましょう。
<第三段落>
二つ目の意見として、絶対的な見方について説明することができました。
<第四段落>
ヒントを参考にしてまとめることができました。
▲要約部分が長すぎるので、段落ごとのバランスを考えて書けるようにがんばりましょう。
■「総合化」というキーワードを忘れずに。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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