低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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日本人的なコミュニケーション おくあ
日本人は話すということが苦手なのだろうか。日本人はアメリカ人のようにちゃんと伝えたいことを伝えられない。しかし、映画や花のような人と同じものを見ることで、気持ちが通じあっている。言葉ではなく、時間を共有しているのだ。私は日本人的なコミュニケーションのとりかたに賛成だ。
第一に、会話は無くても気持ちが伝わるからだ。例えば、私は毎日電車で通学をしているのだが、話す話題が無くても、電車の中から見える、外の景色のことで会話がはずんだりする。景色だけではなく、電車に乗ってきた人のことや、電車に落書きしてあるものを見たりして話をする、ということもある。川が見えたら、「今日は川くだりしてるひとがいるね。」「夕焼け超きれいなんだけど!」など話す。こんな会話で仲が深まっている。
第二に、年や性別にかかわらず、同じ会話をして、同じことを理解できるからだ。日本だけにあるものの話になると、日本人だから、誰にでも話が分かる。また、日本人でいても、知らないことがあれば、理解できる。日本にはこんな伝統があって・・・というような話や、今は東京でなになにがはやっているなどという話もできる。
確かに、会話をした方が「話したくないのかな」という誤解はなくなるが、短いスピーチが長いスピーチよりも難しいのは、言い直しがきかないからであるという名言もあるように、同じものを見て、同じ時間を共有し、同じことを感じるという、日本人的なコミュニケーションのとり方に賛成だ。
講評 inoko
おくあさん、こんにちは。外国人にとっては、何を考えているのかわからないような日本人ですが、日本人的なコミュニケーションの取り方というものがあるのですね。外国人相手のときには、こちらの気持ちを伝えるのは難しくても、日本人同士なら、多くの言葉を尽くさなくても、気持ちが伝わるのですね。ところが、最近ではそのような当たり前の日本的なコミュニケーションが、日本人同士の間でもなかなか通用しなくなってきているようです。日本人の心も欧米化してきているのでしょうか。
☆ 友だち同士の会話では、特に多くの言葉は必要ないでしょうね。たとえば、文化祭という共通の体験を持つことで、より心が通い合ったということはないでしょうか? 同じように苦労し、楽しんだ体験が、よりよいコミュニケーションにも作用しているのですね。
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