低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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近隣という存在 R
世の中人が家を建てれば誰にだって『お隣さん』が存在する。それは、当たり前のことでなおかつ現代では難しい間柄でもあるのだ。問題が発生したら一気にお互いの視線は冷たくなるだろうし昼ドラにも出てきそうな勢いの争いも発生するだろう。
そんなとき、私たちは近隣同士、共同体内で相互の理解を深め問題解決していくべきだろう。そのためにはまず、普段からコミュニケーションを深めて話し合える環境を作っておくべきである。実際現代の日本の特徴としてお隣さんの名前も知らないというのが現状だ。昔の、日本では考えられないことだ。昔の日本は話し合いの場を持つ以前に生活を共有して助け合いの場をもたらしていた。現代の日本に生活を共有しろとはもはや不可能なことなのかもしれない。けれども、日常生活の中でささやかにあいさつをしたりと会話の場を作る努力はせざるおえないだろう。実際、そうしていったほうが自分の日常も楽しくなるに違いない。
次に、法では、解決できないような社会的な差異をなくす努力をすることだ。今、世の中ではささいなところからも差異が生じている。そのささいなところというのが近隣間なのかもしれない。昔の日本と同様、近隣というのは気づいていなくても日々互いに迷惑をかけ、互いに遠慮しあい、互いに間接的に助け合っている仲なのである。そんな間柄を白黒には分けても意味がない。もっと穏やかにいくべきなのではないか。
確かに、法に頼って白黒つけることは簡単である。しかし、私たちは、人間関係のもめ事についてはお互いの理解を深め共同体のルールを作っていくような方向で、話し合いで解決する努力をしていくべきだ。簡単に仲良くなれる仲なのだから法に頼っては自分自身人間として成長できない。近隣とは、法によって定められるものではなく相互の助け合いの心によって成り立つものである。
講評 mako
字数が八百字、わずかに足りません……。忘れてた?
ほかは全体的にうまくまとめましたね。
二つ目の「法では解決できない社会的な差異」とはどんなものだと思いますか? 収入や財産の差、学歴、あるいは年齢や身体的能力などが考えられます。自由に競争できることを目標にしている今の社会で、社会的な差異をなくすとはいったいどうすることなんでしょう……。人は一人で生きていくと非効率で互いに助け合える方がメリットがあると知っているから共同体を形成し生活してきました。共同体の大きくなったものが社会でしょうか。はじめの小さくて身近な集団生活が満足にできなくて、大きな社会がうまく機能するわけがないのかもしれません。
差異を形だけなくす努力をしてもあまり効果がないように思う。差異は認め合い相互補完し合うものではないでしょうか……。差異こそがかえがえのない一人一人の個性かもしれないからです。そのちょっとめんどくさい人と人とのつながりこそが社会を作っている。そのことを忘れてしまったら、便利で機能的に見える社会も、かえって窮屈な箱みたいになってしまうかもしれません……。
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