国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   哀弱したアイデンティティの(感)   マロン

 じぶんがだれかということがわからなくなるとき、じぶんの中に本当に自分だけのもの、独自のものがあるかどうか確信がもてなくなるとき、僕らはじぶんになじみのないものに接触することを怖がる。自分でないものに感染してしまうと、僕らは崩れていってしまう。
 僕らはじぶんの存在をじぶんという閉じられた領域の中に自分を確認することはできない。
 じぶんという存在は、他者によって教えられることがとても多いと思う。僕も日本国内や海外でそういうことを教えてもらったことが多々ある。
 まず、日本国内では、ヨットでいろんな県に行き、行ったそれぞれの県にたくさんの友達がいる。
あるレースの日に、いつも行くレースとは違うレースに行って、次の週に別の場所でのレースに参加したときのことである。そのレースにもたくさんの友達がきていた。レース初日の昼ごろに友達に「先週はいなっかたけど、どこ行ってたの?」と聞かれたことがある。そのときに感じたのは、「じぶんというのは、ほかの人にとって、どういう存在なんだろう。と思っていたけれど、ちゃんとがんが得られているんだなーー。」としみじみ思いました。
今の日本人は、自分がどういう存在なのかしっかりと確認できていないと思う。もっとも、じぶんが他者とは違うというのを確認できるのは海外だと思う。海外に行くと、そこにいる人々の話す言葉も違うし、文化も違う。そんな場所に行ったからこそ、自分が他者とは違う存在であることを確認できると思う。
僕は、中学一年生になる前の春休みにヨットの合宿でタイに行ったことがあります。そこでは、英語を話す人も少なく、ほとんどの人がタイ語(意味はわからないけど)を話していました。そこでは、タイの人たちと一緒に練習に励みました。そこで思ったことは、「外国人と会うと聞いていたけれど、アジアの人だからかわりないかー、と思っていたけれど、食も文化もぜんぜん違うなー」とおもいました。
世界には、たくさんの国がありそれぞれの国で、それぞれの文化がなりたっています。いろんな国に行って、そこの文化を知るのも大切だけど、そこに行って自分がどんな存在なのかを知ることも大事だとこの長文を読んで思いました。




   講評   muri

ほかのだれでもない、私は私… という気持ちがアイデンティティを持つことの第一歩であり、最終目標でもあります。
「そんなことはあまり考えたことがない」というマロン君は、きっといい友達がたくさんいるのだろうと思います。人間は孤独になると、「自分って何だろう」と考えたりしますからね。

●体験実例:ヨットのレースの時、友達に「先週どうしていたの?」と聞かれた体験は、とてもいい題材ですね。ほかのだれでもない自分を気にしてくれている人がいるというのは、とても安心できるものです。逆に欠席していたのに誰も気にとめていないなんてことになると、ちょっと傷つきますね。
また、同じアジアの国でも、日本とそのほかの国では言葉も文化も全く違うのだと、身をもって体験したことも、とてもいい話です。服装や顔つきが似ていても、ヨーロッパやアメリカなどの国の人々と同じくらい、アジアの国々は違うのですね。

「いろいろな国に言って、そこの文化を知るのも大切だけど、そこに行って自分がどんな存在なのかを知ることも大事」というマロン君の意見がすばらしいですね。外国に行くとついついその国のことにばかり目を奪われがちですが、自分自身はどういう存在なのかということを認識することは、本当に大切だと思います。


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