創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   欧化の中の日本文化   ビーバー

 旧来の日本の花の名は美しく風雅なものがほとんどであるのに、たとえば彼岸花の類はリコリス、胡蝶蘭はファレノリプシスといった具合に、年ごとに言い換えの数が増えていく。私もその精神は評価すべきだと思うが、それにしても、このような意味不明のなぞめいた外来語で、ほとんど芸術的とさえ言える美しく巧みに工夫された従来の和名を置き換えて、いったいだれが得をすると言うのだろうか。このような現象の背後に、絶えず新しさを求め続ける日本人の積極性を認める人がいるかもしれない。新奇さを求める心が一概に悪いとは言えないが、この園芸の分野に見られるような、行き過ぎた外来語の流行はやめてほしいと思う。(要約)僕は、人間は新しいものを取り入れてばかりでなく、自分のオリジナルなものを持つべきだと思う。そうするための方法は2つある。
 その第一の方法は、自然ともっとたくさん触れ合うことだ。日本の植物と同じように、雨や雪にも同じようにたくさんの名前が付いていた。雨であれば「五月雨」や「夕立」など、雪であれば「みぞれ」や「粉雪」など、混じったものの名前まで付けられている。しかし、外国へ行って英語などの外国語に置き換えてみようとすると、語彙が少ないためこのような単語を英訳することができない、ということがわかる。日本語には自然に対する親しみが外国に比べてある。このように、日本人は昔から外国人と違い自然とは敵対せず、逆に親しんでいくことが文化の特徴であるといわれるほど「自然に対する言葉」が多く見られる。せっかく良い文化を持っているのに、わざわざ難しく語彙の貧困な外国語に切り替えていくのは好ましくなく思われる。(体験)
 第二の方法は、自分たちの国の文化を国民に広く知ってもらうことである。現在、国の一部では伝統工芸品を守ろうという動きが出てきている。だが、現代の人々はその工芸品の一端しか知らないことであろう。自分自身でも、自分の憶えているものは両手で数え切れてしまうかもしれない、というのはわかるはずである。自分の国の文化を知り、その芸術性に感動するだけでなく自分もそれの継承に貢献していく、という手もある。現在、伝統工芸品の保護のマークが与えられ、その芸術品が廃れないようにされている。国民にそのことをもっと伝え、このような文化を守っていくということが今必要とされているのではないかと思う。日本では、自然でも、芸能でも、全く同じことなのである。
 確かに、外国の文化を取り入れることで日本は先進国として発展することができたのだし、現代では外国語を習得していないと辛い状況にある。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という言葉に表されるように、もし日本から日本固有の文化が無くなってしまったとしたら、外がどうであれもうそれは日本ではない。このような文化危機の状況から逃れるには、日本人は日本人としての自覚を持って、日本固有の文化を西洋の文化の侵略から救い出すに限ると思った。

   講評   miri

 要約から、生き方の主題へ、スムーズに書けています。
自然を表す言葉にこそ、美しい日本語の特徴がよく表れているというのはたいへんよい着眼点でしたね。
 「芸術性に感動するだけでなく自分もそれの継承に貢献していく」というのは、大変建設的な意見です。ここで、具体的な工芸品の例などが入れられるとさらによいでしょう。

 「西洋文化の侵略」確かにそういう面がありますね。非常に強い主張を持って結ぶことができました。

                      

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