国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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季節感のある暮らし セコイア
私たちの住むこの地球には季節と言うものがある。つまり春夏秋冬である。しかし、現代では夏は暑ければクーラー、寒い冬は暖房のスイッチ一つ押せば快適に暮らすことができるようになった。そのように暮らすことが当たり前になっている。すると、人間はだんだん季節感が感じられなくなってしまう。では、どのようにすれば季節感のある暮らしが出来るのだろうか。これについて考えてみよう。(生き方の主題)
そのための方法としては第一に、特定の季節だけに取れる食べ物を味わう事だ。(複数の方法一)もちろん今では、ビニールハウスや温室などでの栽培が出来るようになった。例えば、スーパーマーケットや近くのお店に売っている、果物や野菜などもほとんどのものが、そうである。しかしそれらと比べて、ある季節だけに取れる、取りたての野菜や果物は特別においしいだろう。まず、新鮮さが違うと思う。また有名なこの詩もある。「柿くえば鐘が鳴るなり法隆寺」(詩の引用)これは、秋だけにしか歌えない俳句である。このように、このカキは秋を代表する食べ物なのである。だから、秋にカキを食べるのが一番おいしいと思うのだ。
また第二の方法としては、その季節の時にしか出来ないことをすることである。(複数の方法二)もちろん「自然の中」でするのだ。例えばスキーだったら人間が作った室内で滑るのでは全然意味がない。だから、冬の寒い日に雪がたくさん積もった所に行くのである。また、冬は寒いから家の中でこたつというようなネコの真似をすることはない。子供の場合で考えてみよう。冬だったら、雪だるまや雪合戦など。夏は、セミやクワガタなどの虫を捕まえて観察したり海で泳ぐなど。秋は、葉の色が変わる時期だから、それを楽しむために散歩をするなど。清少納言のあの有名な「春はあけぼの・・・・・」は、清少納言が「季節」を毎日毎日感じ、季節の移れ変わる様子に敏感であったことの証明だ。(長文実例・伝記実例)
確かに、病気がちの人やお年寄りの人などにとっては、季節感のある暮らしなどただの迷惑にしか感じないかもしれない。季節が変わるたびに、調子が崩れ、寝込んでしまうこともあるだろう。(反対意見への理解)昔に比べて現代は、いろいろなことにおいて進歩し快適に暮らせるような社会を作ってきた。しかしこれが私たちの感覚から季節感を取り上げようとしているのだ。大げさな言い方だが、季節感も分からなくなってしまう生活はちょっと行き過ぎだ。このような名言もある。「多すぎる休息は、少なすぎる休息と同じように疲れさせる。」(名言の引用)だから、私は「季節感のある暮らし」についてよく考えながら生きていきたい。(生き方の主題)
講評 unagi
<1>便利な現代社会でややもすれば感じられなくなる季節感。背景を説明し、生き方の主題を挙げています。
<2>方法①「季節の食べ物を」:旬の食べ物を食すことを方法①として挙げています。ビニール栽培ものと対比しているところがよいですね。また、正岡子規の季節感あふれる俳句を引用しています。
<3>方法②「その季節にしかできないことを」:四季それぞれの楽しみ方が具体的に書かれています。「ネコの真似」という表現でさりげなく童謡を取り入れているところが上手いですね。清少納言で伝記実例をクリアしました。
<4>季節の変わり目に体調が悪くなる人は確かに少なくありません。いいところに目をつけて反対意見が書けました。また引用した名言のとおり、人工的な快適さに慣れすぎるというのも考えものですね。
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