低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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ふしぎの国の子ども えひな
子どもの世界は「ふしぎ」に満ちている。子どもは自分に知識を蓄え、人生観を築いていく。子どもは「ふしぎ」と思うことに対して、大人から教えてもらうことによって知識を吸収していくが、ときに、自分なりに「ふしぎ」なことに対して自分なりの説明を考えつくことがある。また、外的な現象と、子どもの心の中に生じることがひとつになって、物語に結晶している。だから、お母さんは子どもが物語をつくりやすい答えを言ってやることが大切である。私は、本当の答えばかり教えるのはよくないと思う。
第一の理由は、「なぜだろう」「どうしてだろう」というような考えることがなくなってしまうからである。また、それによっていつも答えばかり追い求めてしまうようになってしまう。分科省の学力テスト・学習意欲アンケートによると、勉強は好きかという問いに対して、73,5%の人が「そうは思わない」と答えている。この結果から答えばかり追い求めてしまい、分からない問題なども考えようとしないがために勉強が嫌いになったのではと思う。私は以前、数学の問題集をやっていて、分からない問題があれば答えを見るということをしていた。これも、自分では考えようとはせずに答えだけを追い求めてしまっていると思う。だからこれからはしっかりと考えていくように努力したい。
第二の理由は、表現がとぼしくなってしまうからである。例えば、答えだけを知っていても解説はできないわけだから、あまりいいとは思わない。私も授業中に分からない問題があって答えを見たことがある。でも、答えを分かっただけだったので数字を代えられてテストに出たときは本当に悔しかった。だから、これからは表現を大切にし、まず今はどうすべきかということを考えてから行動したい。
たしかに、答えを教えて知識を増やすのはいいと思う。しかし音楽は、歯痛を治してはくれないという言葉があるように、私は答えを教えるのはマイナスになってしまうことがあるのでよくないと思う。
講評 huzi
新しい課題フォルダになりました。項目も新しいものが加わっています。【データ実例】。はじめて取り組む書きかたです。今まで【体験実例】だけによって示していた理由の根拠を、公(おおやけ)に明らかにされたデータによって説明していきます。この書きかたをすると、意見に説得力が出せます。「えひなちゃんもこのように書いているが、社会でも同じようなデータが証明されている」という感じです。
子どもの世界を不思議によって説明することの意味について書いた文章です。正解を早く出すことが求められやすい世の中ですが、自分の心との結びつきがないと、覚えられないし楽しくないですね。
【理由】は、考えることの大切さ・表現の豊かさという2つを置いたね。どちらも、まずは自分の体験でわかりやすく説明できました。「どうしてだろう」と考える時間がなくなり、正解だけを正しい表現として覚えるような勉強。これは、辛いですね(笑)。面倒になると、つい、答えにたよってしまいそうになるけれど、プラスにはなりません。
【データ実例】は、おき方を工夫したね。前後の意見に合うように、よく考えられています。高校三年生の73.5%が「そうは思わない」と答えたのは、「なぜだろう」と考える余裕がなくなっているからかもしれません。
結びがちょっと弱くなったね。「答えを教えるのはマイナスになる」という【是非の主題】のくり返しだけではなく、不思議の世界に見習いたい点を少し書くとよさそうです。
ハリスおばさんの本を読んでいるの? なつかしいなあ。先生もよく読みました。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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