低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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忘れてしまって グルミン
言葉の生活には、時々、言いづらい言葉がある。それは、「すみません。」や、「忘れました。」などである。言い分けばかり言って、本当に言わなければならない言葉が最後になることが多い。始めからはっきりと言った方が、相手にいやに思われないだろう。
私も、忘れ物をした時、始めにはっきりと、
「忘れました。ごめんなさい。」
と言えず、言い分けを言ってしまった。その時の先生は、「だからどうするの。」という質問をしたから、まよってしまって言えなかった。私がもし、はっきりと始めにあやまっていれば、そう聞かれなかったかもしれない。私も先生も、結局、気持ちよくなかった。答えられなかったのと、忘れてはずかしかったのとで、しばらく私はまるでカメのように縮こまっていた。それからは一応、始めに言えるよう、気にかけている。しかし、難しい。
断る言葉も、言いにくい。友達に遊びにさそわれて、
「えー。ああ、ちょっと。・・・うんいいよ。」
と答えてしまう。本当は違うことがしたいのに、「いやだ。」と言えず、その遊びをすることになる。そして、つまらなくてついだらだらとしてしまう。するともう、私も友達もなんだかいやになってしまう。いやなら断って、やるんだったらもっと楽しくやればよかったと、少し後悔した。これも、最近は気を付けるようにしている。しかし、やはりそういう言葉を使う時はドキドキする。はっきり言わないと相手も顔をしかめるが、言いづらい。
私はこの話を読んで、断るなどの言葉は言いづらくても、言い分けではなく言いたいことを言ってしまった方が、悪い気持ちにならないと思った。イギリスのことわざで、「正直は最良の策」というのがあるが、本当にそうだ。このことわざをいつも心に置いておき、しっかりとして相手が悪い気持ちにならないよう心がけていきたい。
講評 hoemi
グルミンさん、こんにちは。言い出しにくかったり、言いづらい言葉というのは誰にでもあるよね。グルミンさん自身の体験をくわしく説明しながら、作文をしっかりまとめられたね。
【構成】 言いづらい言葉ほど潔く言った方が結果的には良い方向にいくということだね。うまくまとめられているよ。
【題材】 自分の非を認めることは想像以上に難しいよね。でも、その困難を乗り越えて潔く認められた時に、人は一歩前進できるようだね。グルミンさんの言い出せずに言い訳をしてしまった気持ち、友達からの誘いをうまく断れない気持ちがよく伝わってきたよ。相手の気分を害さないようにとの気遣いが、かえって相手も自分も煮え切らないという結果になってしまうんだよね。
【表現】 あまりの恥ずかしさに身を隠したくなるような気持ちが、うまくたとえられているよ。ことわざの引用もしっかりできていたました。内容に合った的確なことわざを選べたね。
【主題】 相手にとっても、自分にとっても、悪い気持ちにならないように心がけていけるといいね。そうすることで、自分を高めていくもできるよね!
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