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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   どきどきしたこと   えとわ

「3、4年生による演奏です。曲目は、サウンド・オブ・ミュージックです。」
とアナウンスが体育館に響き渡りました。先生の指揮を見て,演奏を始めます。今年も音楽会で合奏の発表をします。10月24日が本番ですが、11日にウィスコンシン州の人と交流会があり、演奏したのです。私だけステージの上で、みんなはステージの下で演奏しました。なぜなら、ピアノはステージの上にあるからです。私の演奏する楽器は、ピアノだったのです。足が震えてきました。心臓もどきどきしてきました。こんなに緊張したのは、初めてかもしれません。 
 母に、この日の出来事を話すと、
「5歳の頃のピアノの発表会は、お母さんの方がどきどきしていたけれど、えとわはぜんぜんどきどきしていないって言っていたよね。10歳になった今はどきどきするんだね。」
と5歳の頃を思い出させてくれました。私は、あのときは、緊張というものを知らなかったように思いました。小さい頃は、怖いもの知らずのようで、何がなんだかわからなかったのだと思います。大きくなるにつれて、恥ずかしさが増してきたように思います。去年のピアノの発表会のときに、母に、
「2度目だし、慣れているから緊張はあまりしないでしょ。」
と聞かれたけれど、慣れることと緊張は反比例するような気がしました。いつか正比例になれるといいなと思っています。(正比例と反比例をこの間勉強したので作文で使ってみました。)
「本番の音楽会も、緊張するかな。」
の母の質問に、私は、
「同じぐらい緊張するかも。いや、文化会館だからもっと緊張するかも。」
と答えました。年齢を重ねるといろいろなことがわかってくるから、どきどきすることも増えるのかもしれないと思いました。母は、
「年寄りになれば、どきどきが少なくなって、ずうずうしく何でも言えるようになるかもね。」
とおもしろいことを言ってきました。サウンド・オブ・ミュージックの演奏は、間違えずに弾くことができました。弾き終えたあと、ほっとした気持ちもあったけれど、まだやっているような緊張が残っていました。がんばったねと私の背中をたたく教頭先生がいました。
 15日には、準2級の英語検定試験を受けてきました。会場に着いて、受付を済ませたあたりから緊張が襲ってきました。教室に入って受験番号の席に着いても緊張はおさまりませんでした。後10分、後5分、後1分と時間が迫ってくると、緊張は頂点に達しました。
「はじめ」
と試験官の声と同時に、問題に取り組むと、いつの間にか緊張はなくなっていました。何かをする前にどきどきするんだなあと思いました。
 どきどきすることには、発表するようなときや競走、試験などのときと、不審な人に会ったときや事件などのときがあると思います。私は、発表や競争、試験などのどきどきはたくさんするべきだと思っています。成長していくための栄養にもなると思いました。
 明日からも音楽会の練習が続きます。

   講評   sugi

 できごとを書き込むだけでなく、緊張感と自分自身の成長を関連付けて考え、それについての意見を述べたことで、りっぱな作文になりました。「慣れと緊張は反比例する」というように、最近勉強した正比例・反比例という言葉を入れたところも、おもしろいなあ。新しく覚えた言葉は、すぐに使って自分のものにしていきたいね。
 小さい頃は、発表の場でも緊張しなかったのに、このごろでは足が震えるほど緊張するのだね。えとわさんが「怖いもの知らずだった」と自分のことを分析しているのは、なるほどと思ったよ。幼いころは、失敗した場合のことや、周りの人の期待など、全然考えなかったでしょう。今、これだけ緊張感を持って発表にのぞんでいるのは、、えとわさんが成長して自分の立場をしっかり認識できるようになった証拠だと思うよ。
 年を取ると、ずうずうしくなって何でも言えるようになるというお母さんの話は、なかなか深みがあるね。これは先生もわかる! たくさんの修羅場を乗り越えて(笑)、経験豊富になると、「これぐらいどうということはない。」と思えるようになるのだね。
 えとわさんも、これからたくさんの経験を積んでいくと、いつか緊張感を自分でコントロールできるようになるよ。「成長していくための栄養」というのは、すてきな言葉だね。

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