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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   幼稚な幼稚な地下探検号   ミスターカービィ

 グラグラ、グラ。
ぼくが、今乗っている、「地下探検号」が、大きく揺れます。ぼくは、大阪市にある「下水道科学館」にいるのです。《構成》
 十月十三日、木曜日のこと。この日は、ぼくの通っている小学校で、「秋の遠足」がありました。大阪市にある「下水道科学館」に行って来ました。下水道科学館には、「下水道クイズ」や「浸水対策隊体験ゲーム」
など、色々なものがありました。
 その中でも、一番、期待していたアトラクションがありました。「地下探検号」です。地下探検号とは、グラグラ揺れながら、トランクのような青いものに乗って、前の下水道の画面を見ながら、前進した気分になる乗り物です。何日か前にホームぺージで、調べてみると、ぼくは、それが、ジェットコースターのように動くと、思っていました。《表現》しかも、地下探検号の前で待っているぼくの耳に、
「キャー、キャー。」
と、みんなの悲鳴が飛び込んできたのです。だから、ぼくは、スリルがあるんやな、とわくわくどきどき気分で心待ちにしていたのです。
 けれども、映像が始まり、グラグラと揺れてもそんなにこわくありません。ただ、乱暴な人が運転する自動車に乗っている感じがしただけです。
 ぼくが小さい頃、恐竜が出てくる同じような乗り物に乗ったことがあります。そのときは、前後左右、上下にも揺れて、目の前にいきなり恐竜が、ドーンと出現したのです。いまにも食べられそうな、迫力と怖さに泣いてしまいました。《題材》四年生のいま、同級生の前で泣いてしまえば、大笑いされるのは間違いありません。特に、しっかりものの女子にその姿を見せてしまうと、顔から火がでるほどさらしものになります。《主題》あーあ、泣かなくてよかった、と胸を撫で下ろしました。ぼくの一緒に行動していた女子達も、怖がるどころか落ち着いて乗っていました。本当なら、小学四年生にもなって、地下をもぐらのように潜る乗り物で満足するなんて、いま、考えると幼稚だった、と反省しています。
 この遠足の目的は、下水道についての学習をして、知識を高めることです。ぼくは、「下水道には、三つの大きな役割がある」ことが分かりました。一つ目は、雨水を排水して、町の浸水を防ぐこと。二つ目は、家庭や学校などで使った汚い水を処理し、きれいにしてから川や海に戻すこと、三ッ目は、どぶ川や溝がなくなり、町並みが美しく、蚊やハエもわかなくなり気持ちよい生活ができること、です。ちなみに、大阪の下水処理場の下水処理能力は、二百八十四万四千立方メートルです。それは、大阪城の天守閣の約八十五杯分に当たるそうです。
 しかし、ぼくたちは、出来るだけ汚い水を流さないように努力する必要があります。例えば、台所の排水溝にラーメンの汁や米のとぎ汁を捨てないことなどです。
 きょう、勉強したことは、生活に役立てたい、と思いました。しかし、地下探検号の幼稚さと期待外れには、がっかりでした。今度、行くときまでにぼくの意見を取り入れて「すごい」と感じる乗り物に改良して欲しいです。
 また一組、ぼくの後ろのグループがわくわくしながら乗り込んでいました。
 グラグラ、グラ。
いまも、あの幼稚な乗り物の揺れがぼくの体に残っています。

 
  
     

   講評   ita

こんにちは、カービィー君。面白い作文を読ませてもらいました。乗り物という言葉と、中から聞こえる悲鳴を聞けば心躍らせてしまうのはカービィー君だけではないと思います。(読んでいた先生もそのうちの一人です)そして、実際体験したあとの冷静さがまた面白さを誘います。各段落それぞれでいろいろな思いを感じさせるいい内容でしたね。

【第一段落】
 音による書き出しの工夫がよくできました。
【第二段落】
 「下水道科学館」の説明のあと、中心をしぼって進めることができました。このへんのテクニックはにくいものがありますね。(笑) 期待とはうらはらにあまりドキドキした体験ができなかったことが面白おかしく書かれています。
【第三段落】
 ここで「乗り物」という共通点を「前の話」で見つけてきました。結びつけ方が上手だね。泣きべそ顔を見せることがなくて先生も安心しました。
【第四段落】
 「調べた話」がたくさん書けましたね。今回はそこから「感じたこと」まで書けていたので、引き込まれる作文でした。
【第五段落】
 動作・情景の結びも上手に出来たし、自分の考えももりだくさん。とてもいい段落だね。
☆項目表の書き方は
×≪○○≫   →   ○ <<○○>>
覚えておいてね。<<○○>>にすると絵に変わるようになっています。
        

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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