国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ”情報” ”知恵” 不可比較   おせむ

  情報や知識よりも知恵が大切だ。知恵があるか無いかは、自分の頭で考えているかいないかの違いだ。ファーストフードの定員のマニュアル化した対応なども笑い話とはいえない。今の教育でも、知恵を育てるようなゆとりが必要だ。
  確かに、自分で考えることは大切である。情報だけ知っていても、情報は古い事実であり、情報として流れている時には、すでに「今」とは関係の無いものだ。たとえば、本で歴史の事実について知ったとする。今の日本の現状は、戦間期のフランスに似ているからといって、フランスが取るべきだったといわれる行動を今、日本が起こしても無駄である。昔と今は状況違うからだ。また、地政学的にも応用しなければならない。つまり、歴史の教訓を現状に合わせて、今の頭で考える事が大切であるといえよう。それはまさに情報を活用して、知恵にするということだ。情報だけでは外交政策はできない。知恵でなくてはならない。
  しかし、その基盤となる情報も大切だ。なぜなら、私は、大学に入る前は、本をぜんぜん読まず知識に乏しかった。したがって、自分で何かを考えるということはとてもじゃないができなかった。私は、さまざまな経験で“知恵”はあったかもしれない。しかし、情報が無かったため、情報を知恵にすることがなかった。体験による知恵だけでなく、情報による知恵が今、大学だけでなく社会一般で求められている。どんなに体験による知恵があったとしても、国際会議等でそうであるように、情報による真実の裏づけが必要になることが、多々ある。最近の問題としては、イラク戦争の問題がある。大量破壊兵器というものは情報であった。しかし、その情報が真実だったか真実でなかったか分からないにしろ、確固たる証拠がないとして、戦争を断固反対してきたフランス。それらの国が正確な“情報”をもとめていたのに対し、アメリカは過去の湾岸戦争でイラクに大量破壊兵器製造の許可を出していたという事実で戦間期の教訓を元に、すなわち“知恵”を元に攻撃を開始した。しかし、このような国際政治の場では、外交に関しての知恵ももちろん必要だが、何よりも情報が知恵を左右している。
  

   講評   takeko

おせむさんの作文にもあるように、本来は「情報と知恵」は一体化して用いるべきものなのですよね。長文は「知恵のない情報」「知識のない知恵」をいましめているものと思われます。しかし、現在のこの情報世界の世の中、「情報を知らない」ということは、致命的な欠点になるとともに、あまりにもあふれる情報の洪水の中から、「どの情報を見るか」という「選択の知恵」という「新しい知恵」が必要になってきたと思います。そんなとき、やはり「現場を見てきた人」や「長年研究してきた人」の「情報と知恵」をうかがうことはとても有効な手段ですね。ただし、どんなに尊敬する人でも、すべての意見をうのみにすることはできない。自分でなにかおかしいな、と思うその「直感」が「知恵」ともいえますね。一方で、疑うばかりでなく、「人間は欠点があって当たり前」のこととして、「たとえこの人に少々欠点があろうと、そこは自分がカバーすることにして、信頼していこう」という「味方」になるという選択も必要と思います。
「昔話実例」としては、79番『ふるやのもり』はどうでしょう。天井裏にひそんでいた泥棒とオオカミが、『ふるやのもり』が「古い家の雨漏り」と知らずに、家の主のおじいさんおばあさんが「世の中で一番ふるやのもりがこわい」と言うのを聞いて、こわがって逃げてしまう話です。これも、「情報を正確に知らなかったために起こったこっけいな失敗談」といえます。アラブと欧米というまったく文化の違う国同士では、この「ふるやのもり」式のあやまちもあるのでは?そのあと、「確かに情報、知識、知恵すべてを身につけるのはむずかしく、失敗もしかたないだろうが」(「反対意見の理解」)「家の批評ができるのは、建築家ではなくそこに住む人である。」という名言もあるように」(「名言の引用」7番)「自分の生き方にとって何が一番大切かという基本を意識しながらそれぞれを用いていけばよいだろう」(「総合化の主題」)など。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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