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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「お米は生きている」を読んで   えとわ

お米とは国民の生きるための基本だったのです。もうひとつ、たいせつなことがあります。水田もダムなのです。
 「グオーン、グオーン、グオーン」
 毎年6月頃、茨城の祖母の家のまわりから、ガマガエルの鳴き声が聞こえてきます。なぜなら、祖母の家のまわりは田んぼだらけだからです。まえに、祖母がガマガエルを捕まえて見せてくれたことがありました。私は、あまりの大きさに驚いたことを覚えています。ガマガエルの鳴き声が聞こえなくなる頃は、稲が実り、田んぼは、まるで黄金のような色に変化します。私の住んでいるところも水郷地帯に含まれているので、田んぼが多いです。近くには、利根川も流れています。私の家は農家ではないけれど、お米ができるまでの様子は、毎年見ることができます。このお米が昔は、武士や足軽の給料だったとは知りませんでしたが、NHKの大河ドラマで出てくる何万石という言葉の意味がやっと分かりました。
また、水田の水は、地下にしみこみ地下水になり、やがて下流に流れ出て川に水を提供してくれるということも知ることができました。1学期に社会科の学習で、浄水場に見学に行きました。利根川の水を浄水にして私たちの家庭に供給してくれているのです。水田がなかったらと考えると困ることが多くなるなと思いました。旅行で沖縄に行ったとき、屋根の上にタンクがたくさんついていることを思い出しました。母から、沖縄には川がないからタンクに水を蓄えているということを聞きました。そういえば、沖縄には、水田もあまりなかったように思いました。水田の力は、偉大だなと思いました。私は、佐倉の歴史博物館に時々行くので、お米がいつから作られるようになったか知っていましたが、水田がダムの働きをすることは知りませんでした。私の地域では、水田が埋め立てられ、建物が立ったり、コスモス畑になったりしています。お米の消費量は減っているのでしょうか。農家の人が減ってきているのでしょうか。新たな疑問がわいてきました。
私は、ご飯は毎日食べているけれど、お米の歴史を知り、今までとは違った気持ちで食べています。先日、祖母から新米をいただき、炊き立てのご飯を食べました。前からご飯は、私の大好物です。おかずがなくても食べられるほど大好きです。新米の炊き立ての真っ白なご飯は、最高です。今朝も湯気がたち、においが私を誘ってくれています。

   講評   sugi

 おばあちゃんの田舎は水田地帯だし、家の近くにも田んぼがあって、えとわさんはお米がどんなふうに育っていくのか、よく知っているね。また、佐倉の歴史博物館で勉強して、お米の歴史についても知識があって、お米博士のようだけれど、この長文を読んで、新たにわかったことや疑問に思ったことを、整理して感想文にうまくまとめてくれました。
 一つは、江戸時代、いかにお米が生活の基本だったかということ。お米がお給料の代わりだったとは、今の私たちには考えられないことだね。お米を単位にして数える「何万石」という言葉も、その意味を理解すると重みがあるね。
 もう一つ、水田の大事な役割についても学んだね。食生活が多様化して、日本人がお米をあまり食べなくなったら、当然水田も減っていくだろうね。えとわさんが、ここに危機感をいだいて、新たな疑問を持ったことはすばらしい。昔からの習慣が変化するということは、さまざまなところに影響をもたらすことがわかるね。これは食習慣に限らず、言えることかもしれないよ。
 動作・情景の結びは、たくさん本を読んでいるえとわさんにはそんなに難しくないかな。今回もうまく入れられたね。こんなふうに書ければ、「炊き立てのご飯はおいしい」と直接的に書くよりもずっと効果的だと思うよ。

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