低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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リモネン使ってスタンプ作り ミスターカービィ
よしっ、できた。
ぼくは、心の中でガッツポーズをとりました。ぼくは、今、ポリスチロールでスタンプを作っているのです。
二〇〇六年、十月十五日。ぼくは、「おもしろ科学まつり和歌山大会」に出かけました。この大会は、毎年、行われていて、いろいろな科学実験をしたり、日常の不思議を理科の目で学ぶ催しです。これに、ぼくが参加するのは、今回が初めてです。大会の内容は、「スーパーボールを作ろう」や「キッチン・マジック」など目移りするものばかりでした。
ぼくは、大気圧についての公開実験、電流を流してのケーキ作り、ファラデーのかごを用いた雷の実験、そして、プラスチックの仲間のポリスチロールを使ったスタンプ作りにちょう戦しました。その中でも、一番心踊ったのは、「ポリスチロールでスタンプを作ろう」です。ぼくがケーキ作りに夢中に取り組んでいたとき、母がぼくの代わりに申し込んでくれていました。
ケーキ作りが終わり、できあがったケーキに舌鼓を打ち終わったころ、
「ミスターカービィ君、スタンプ作りにどうぞ。」
と、担当のお兄さんの呼ぶ声がしました。席に着くと、お兄さんに、
「ここに何か書いてよ。」
と、優しく言われました。ぼくは、「何を書こうかな。」と、頭の中は、伸びたスパゲッティのようにごちゃごちゃでした。と、そのとき、ピカッと、ひらめきました。ぼくの名前の「カービィ」をローマ字にするとその頭文字「K」を筆記体で表したスタンプにしよう、と考えたのです。早速、ぼくは、文字を書き、お兄さんに両手でわたしました。すると、そのお兄さんは、黄色のリモネン水溶液をスタンプに付けて、水で洗いました。おまけにペタッとスタンプをかみに押してみると、きれいに筆記体の「K」になっていました。これで、ぼくのオリジナルKスタンプは、完成しました。
ぼくの母は、冬、八朔の季節になると、あつい皮をぎゅっとしぼって机やテーブルを拭きます。みかん類の表面の皮にリモネンが入っていて、脂や鉛筆等の汚れを溶かす役目があるからです。リモネンは、ものを溶かす液体で、そリモネンが机の汚れを溶かし、机などをぴかぴかにするのです。
パソコンで、「リモネン」を調べてみると、「現在、ポリスチロールのリサイクル時における溶剤として注目をあびているが、番料、漢方薬に古くから使用されている。」と記されていました。様々なことに昔からリモネンが大活躍していたのです。ぼくは、リモネンっていろいろな役目を果たしてすごいな、と感心しました。
来年も、「おもしろ科学まつり」に参加して、もう一度、「リモネンを使ったスタンプ作り」をやってみよう、と思います。その時は、リモネンの知識を頭に刻んで実験に取り組みたいです。
「K」のスタンプを眺めながら、ぼくは、にこにこ微笑みました。
講評 ita
こんにちは、カービィー君。題名の工夫もできているし、体験実例も詳しく書けた。おまけに動作・情景の結びもしっかり入れてくれて、やっぱりカービィー君はすばらしい! よくできました。来月も面白いお話をたくさん教えてね。
☆来週は祝日のため、休み宿題になります。指導を受けたい場合、教室へ振替(ふりかえ)の電話を入れてください。もちろん自力で書いてくれてもいいですよ。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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