創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「言葉の役割」   ジョニー

 交話機能というのは、簡単に言えば、ことばがもつ、人と人の気持ちを結びつける作用を指すものである。具体的な情報伝達を目的としない、したがって内容があまり重要でないタイプの言語行動は、ことばを交わし合うことそれ自体が、互いの心を通わせ、一体感を高める働きをするのである。交話機能とはこのように、対話者どうしの一体感や帰属意識を高める潤滑油としての働きなのである。

 確かに、言葉には潤滑油としての働きがあり、それを利用していくことは大切だ。僕も、同じマンションの人とエレベーターの中で会った時や、登下校時、道端で友達に会うと、お互いに挨拶する。すると、とてもいい気分になり、その人に親しみを覚える。また、友達と冗談や、どうでもいいことを言い合ったりするのも、友情が深まるし、お互いの心を通わせることができるので、大切なことだと思う。

 しかし、潤滑油としての機能だけで、全然中身のない話ばかりでは困る。僕も、友達と全然中身の無い話をして、少し時間がもったいなかったと感じたことがあった。また、昔話ではないが三国志に、劉備が孔明を三顧の礼で迎えたという話がある。この場合は、三度も訪ねたということが潤滑油の働きをしたのだが、それ以上に大事なことは、劉備に孔明の心を動かすだけの中身があったということだ。

 このように、言葉には潤滑油の働きをするものと、内容を伝える働きとの両方がある。しかし、一番大切なことは、その二つが対立しあっているのではなく、お互いに補い合っているということである。潤滑油を利用し、価値のある中身を伝えるということを忘れないようにしたい。「トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである」という名言があるように、良い中身をもっているのなら、それを使わなければ役割を果たしたことにはならない。これからは、表現と中身を両立させていきたい。

   講評   inoko

 ジョニー君、こんにちは。潤滑油としての言葉の働き。私たちの日常生活を考えてみると、いろいろな場面でそのような働きによって人間関係が成り立っていることがよくわかります。人間の基本である挨拶。何気なくかわしている挨拶が、人と人との垣根を低くする助けとなっていますね。しかし、何かと物騒な事件が多い昨今。他人と話してはならないと子どもに教えなければならない今の世の中では、この潤滑油としての言葉の働きを無視しなければならないことも事実です。これは、今の社会の悲劇の一つとも言えますね。
☆ 項目に沿ってしっかりと意見を述べています。欲を言えば、第一の意見での実例をもう少し詳しく書いてほしいところです。友だちとのころ、ご近所の方とのこと。何か具体的なエピソードを入れてみるといいでしょう。


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