国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   100人100色   じょー

 進学率の上昇によって親は子弟を少しでもよりよい学校に入学させようとする。教師も進学先のない子供が出ないようにしなければならないという教育的配慮を働かせる。何になるかや、何をするかの未来の野心は背後に退かせ、人々の野心や欲望は受験システムに刻印されたシナリオの採用になりやすい。
 型にはまった勉強にならないための対策として、第一に目先のことではなくもっと先の将来を考えることである。ついこの間、高校の必修漏れの事件が相次いでおこった。こんな事件が起こるのは、全て「いい大学に入る」といった考えからおこるものであろう。私の学校に必修漏れは無かったが、予備校の生徒の中には情報の時間が足りなくて、毎日情報の授業をやる羽目になった生徒もいる。彼の学校で、情報は大学受験に必要ないと判断されたのだ。確かに受験では必要ないかもしれないが、情報は主にパソコンの授業である。今日の社会でパソコンは必要不可欠であるし、これからも重要になってくるだろう。そんな中情報の授業がなくなることはパソコンの仕方を教わることが出来なくなることで、私でさえ教わったことは少なからずあったのに、それがゼロになるというのは、かえって大学に入ったあとに困るのではないだろうか。コレは情報の授業だけでなく全ての授業においてである。
 対策として第二に、学歴重視でなく、一人一人の意欲や考えに沿って個人をとらえることだ。私のクラスの4分の3がAO入試に挑戦した、この数は噂なのでこれより多いか少ないか詳しく知らないが、私がよく親しくしている友人は(私以外)全員受けた。もう結果が届いて受かった子もいれば、残念な結果になった子もいる。私が受けなかった理由は「受けても倍率が高くてうからなさそう」ということからだった。しかし、最近になって(ようやく受験体制になったのか)上流の大学では、むしろAOで入ってきた生徒の方が多いということが分かった。世の中の流れが、数字では表すことの出来ない個々の意思に向けられつつある。このことには流石に驚いたが、時すでに晩し、AO入試のほとんどが終わり、それ以前に学校の勉強を怠った私には受ける権利が無かった。未だに評定平均というものを取り上げられているのは完全に世の中が個人を見るようになったわけでもない。もっと多くの人が色々なことに挑戦できるような環境を作るべきである。
 確かに、数値で個人の能力を表すのは比較する際にとても便利なものである、しかし、人は、それぞれ意思を持っている。この前、中間テストが返されたとき、友達と結果を教えあうと二教科も同じ点数だった。かといって、その子と私は全く異なる将来を望んでいる。成績を見ただけでその人の考えを見出せる者はいないと言えるように、我々はたとえ全く同じ成績でも、全く違う思考をしているのだ(自作名言)。

   講評   hota

 この長文が書かれたのはもうずいぶん前になると思われますが、この頃から考えても教育問題はなお改善されていないように見えるのが残念ですね。
 とてもタイムリーな履修漏れ問題、これもじょーさんが言うように、目先の「進学率」という数字に、教育現場の誰もが目がくらんだ結果ですね。「何のために勉強するのか?」その答えは、決して「いい大学に入るため」ではないはずなのに……。
 私も昔、「君たちは理系だから、国語は適当にやってりゃいい」という教師に、大変失望した経験があります。「受験」を口実に、「学ぶ権利」を奪わないでほしいですね。

 身近な実例を入れてよく書けていましたが、「予測問題の主題」と「読書実例」がなかったですね。「予測問題の主題」は、現状を説明した後で、「このままでは学問本来の目的が見失われてしまうかもしれないことが問題だ。」など。最後に、この主題に戻ってきて結びとしましょう。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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