創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   個性を伸ばし続けて……   いほむ

 そのため私たちはそこで一度立ち止まって、考えなくてはいけないということが起こってきます。つまりことばが不透明なものになってきてしまい、私たちがことばというものを改めて認識することになるのです。私たちの日常生活では、ことばのきまりというものが習慣的に決まっています。そして、私たちはいちおうきまりの範囲内でことばを使うことで満足していて、それを超えるということは、比較的まれです。
 ことばを使いたい時に、どうしてもその言葉が出てこずに、いらいらした経験は、誰にもあると思う。私の中の代表的な例は、「サービスエリア」、「シャープペン(シャーペン)」、「モンブラン」、「まごのて」、人物名など、いろいろなものに及ぶ。この時私は気付いた。忘れるもののほとんどが、本文いわく『透明な言葉』だと……。
 不透明な言葉と聞いて、思い浮かんだものがある。一時期はやった落語である『寿限無』がそれだ。『寿限無寿限無……』から始まって『……長久名の長助』で終わるそれは、簡単に私たちを素通りさせてくれない、ある意味関所のようなものだと感じている。
 このように、いくつか例を挙げてみた。私たちの生活には、透明な言葉と不透明な言葉、実用的な言葉と詩的な言葉など、いろいろな言葉が入り組んでいたのを思い出させた。つまり、どのような言葉も、生活には不可欠だということだ。だから私は、前のように考える。
 その理由の一つに、どれか一つをなくしてしまうと、意味が通じなくなってしまう言葉があるからだ。たとえば、日本に一番浸透しているだろう略語、『パソコン』などがよい例だ。パソコンという言葉自体は、素通りする「透明な言葉」だ。しかし、そのもとの言葉『パーソナル・コンピュータ』は、私たちにとって使い慣れていない「不透明な言葉」となるのではないか。だったら、両立させない限り、私たちの生活から『パソコン』という機械の存在が、なくなってしまうように思えてくる。
 第二に、いろいろな言葉を大切にしないと、独特のあじがなくなってしまうからだ。数字にしてもそうだ。たとえば『いち』と打ったとする。すると、数字だけでも、一、壱、1、Ⅰと、四つも選択肢がでてくる。一般的に使われるのは『1』だが、かっこよく書きたい時は『Ⅰ』や、『壱』、国語の文章で使う時には『一』等、たくさん使い分けできる。これを一つにしてしまったら、とてもヘンな文章ができたり、また使い分けの個性も無くなってしまうだろう。
 たしかに、統一性を持たせるのは大切だ。色々ごちゃごちゃと色の混ざったイルミネーションより、一色の色の方がきれいに感じるかもしれない。しかし、「短所をなくす一番よい方法は、今ある長所を伸ばす事である」という名言にあるように、なくそうとしてはならない。それぞれ個性を伸ばすうちに、本当に不要なものは、自然に消えてゆくからだ。
 以上の事から、私はどのような言葉も、生活には不可欠だと考える。

   講評   miri

 問題をいろいろな視点からアプローチする力がついてきました。
知識、情報をたくさん貯金しているのですね。
 『寿限無』の例、「パソコン」と「パーソナルコンピュータ」、など、例の出し方が非常にユニークでよいです。
 
 不要なものは、自然淘汰されるため、残っている言葉はすべて不可欠というわけですね。なるほどなあ、とうなずきました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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