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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   読書の記録、それは成長の記録   サニー

読書は、これまでの人の観察や考えを利用するということや、現在の学問にとっても、必要になってくる。読書の利益として、いくらわれわれが苦労しても、自分自身では経験することの出来ない経験を教えられることにある。書物を読めば、人間はその立場になった時、どういう気持ちになり、どういう行動をするかということが解り、人のことを読んでいるようで、実は我々自身のことを読んでいることになる。気に入った書物に出くわした時には、一度読んだだけでよしにせずに、繰り返して読んでほしい。

 僕の好きな本は、ハリー・ポッターだ。なぜかというと、まず、面白い。どこが面白いかというと、それは良く解らないが、たぶん、ギャグというか、登場人物のドジなところなどが面白く感じるのだと思う。それに、描写がとても具体的で、すごく分かりやすい表現方法やたとえがあるので、想像がしやすい。僕はこのような面白い本を読むと本の中に吸い込まれてしまう(笑)。自分が本を読んでいる時、まるで寝ているときに見る夢のように、本に書いてある周りの様子、登場人物または表情などを具体的に空想しながら読んでいる。ハリーポッターの映画を見たことがあるので、主な登場人物の姿はどうしても、映画の俳優さんの姿とだぶってしまう。でも、新たな人物が出てきたら、必ず人物の特徴を書いてあるから、その文に合わせて自分の想像したオリジナルの登場人物にしている。しばらくして、きりがつくと、僕の心は、本の中からやっと出てきて、現実の世界に舞い戻ってくる。気が付くと夜の11時近くになっていることが多い。最も、ハリーが楽しく、愉快な気持ちだと、まるで僕がハリーにでもなったかのように、自分も楽しい。ハリーが悲しめば、僕自身も悲しい。自分がもしも、ハリーの立場だったらどう考えるか、どのような行動をとるのか、考えながら読むので、もし、自分がハリーの立場に立ったら(僕の住む現実の世界は、魔法の世界ではないので、魔法にからむことは、ありえないが・・)どのような対処法、行動などをとればいいのかなど、たくさん学べる。

母の読書体験を聞いてみた。幼児期は、ディズニーの絵本が好きで、とくに「わんわん物語」「不思議の国のアリス」「ダンボ」を穴のあくほど眺めていて、絵が脳裏にしっかり焼きついているそうだ。それから、百科事典にのっていた、未来の世界の絵をとても気に入っていて、そこのページだけいつも、穴のあくほど眺めて空想の世界に浸っていたそうだ。特に、オレンジジュースがいつも湧き出ている噴水のところがお気に入りで、自分も飲んだ気になって、生唾をゴックンといわせていたそうだ。小2で、「二宮金次郎」を自分の机の上で、夕方暗くなったのにも気がつかずに、一気に読み上げて、感動して涙がでていたのを、親の
「ごはんだよー。」
の声に、涙をふいて
「はーい。」
と言って、台所に走っていった記憶まで、鮮明に覚えているらしい。これが、読書の面白さにめざめた、第一歩で、その後、小学校時代は、伝記の本をたくさん読んだ記憶があるとのことだ。中学生になって、本気で読書にめざめ、洋書では「赤毛のアン」に始まって、モンゴメリ、サガンの本は、ほとんど読み、日本作家では太宰治の「人間失格」に衝撃を受けて、その後、太宰作品はすべて読破したそうだ。中1の時、国語の先生が、読書感想ノートを書くことを母に勧めてくれて、感想を書いては、先生に見せて、コメントをもらうという、先生との一対一の交流が1年間あったそうで、そのノートを僕に見せてくれた。高校の時は、小説のほかに、恋をして「惜しみなく愛は奪う」などを読んで自己分析したり、子安美千子の「ミュンヘンの小学生」や「シュタイナー教育」などの教育書などを読み初め、大学生の時は、「甘えの構造」など、人間の本質を考える本や、人生の指針となるエッセーを多く読むようになったそうだ。最近までは「子どもを伸ばす5つの法則」という、コーチングの本を読んでおり、今は、市川力の「英語を子どもに教えるな」を読んでいるらしい。

 母の話を聞いて、母の場合は「絵本→伝記→小説→論説文→エッセー→子育て本」と、年齢とともに、読む本の種類の傾向が変わってきていることがわかった。読書の歴史を見ると、その人の、その時々の興味の変化がわかる。本は未来を開く。僕が今感じていることは、本を読むと想像力が豊かになることと、自分の憧れ、夢、好奇心を作る手助けになるということだ。それと、本で学べることと言えば、やっぱり漢字、物の名前、表現方法など、為になることが、たくさんある。僕の家では、読書マラソンとして、母と兄と僕の3人で、それぞれが読書の記録として、読み終えた日付け、題名、作者名、○×△の評価、ページ数、ページ数累計の項目をつくって、読書の記録をつけている。
「この表は、僕たちが大人になった時、成長の記録、人生の記録として、日記のように思い出に残る表になると思うよ。」
と、母は、力をこめて言った。

   講評   komiko

 サニーくん、こんにちは!「題名の工夫」から、今回もよくできています。時間をかけてじっくりと取り組み、お母さまのアドバイスをしっかりといただいて、がんばってくれましたね。

 「要約」は、いい文を選べて書けています。次からは、パソコン入力の際に「要約」の最後の部分に(要約)と付け加えて入力してみてください。すると、パソコンが要約していることを理解して「構成」の評価が正しく採点されますからね。

 「自分らしい体験実例」では、読書好きのサニーくんらしくいい体験が書けていますね。「まるで寝ているときに見る夢のように、本に書いてある周りの様子、登場人物、または表情などを具体的に空想しながら読んでいる。」と「まるで〜のように」を使って「たとえ」が上手に書けましたね。「僕の心は、本の中からやっと出てきて、現実の世界に舞い戻ってくる。」という表現は、サニーくんの気持ちがよく伝わってきます。いい表現ですね。「なぜかというと、まず面白い。」の一文は、「なぜかというと〜だからだ。」とした方がいいので、「なぜかというと、まず面白いからだ。」とするといいですね。

 「聞いた話」では、お母さまの体験を具体的な本の題名を織り交ぜて、しっかりと聞くことができましたね。会話のカギカッコ前後の「行がえ」が、しっかりとできていました。スッキリして、いいですね!

 「わかったこと」は、お母さまのエピソードを元に、上手にまとめられましたね。「本は未来を開く。僕が今感じていることは、本を読むと想像力が豊かになることと、自分の憧れ、夢、好奇心を作る手助けになるということだ。」という表現が、とてもすてきでしたよ。書き結びでは、お母さまの「会話」でしめくくることができました。とても工夫ができて、大事なポイントもしっかり入ったいい作文でしたよ。よくがんばりましたね!

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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