国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   大や小よりも中   いへゆ

 交話機能とは、簡単に言えば、ことばがもつ、人と人の気持ちを結びつける作用を指すものである。人が出会いの際に経験するこの生物的な緊張をほぐし和らげ、次の交流段階に支障なくつないでゆくきっかけ糸口を与えること言語行動の主たる役目なのである。人々が本格的な対話関係に入るためのいわば地均し、心の波長合わせを行うものであり、対話者どうしの一体感や帰属意識を高める潤滑油としての働きなのである。
 たしかに、雑談やあいさつが役に立つときもある。たとえば友達づくりなどのときだ。はじめて会った人と友達になるには、まずあいさつから始まると思う。はじめて会った人にいきなり、
「ねぇ、友達にならない?」
と話しかけたら、びっくりするだろうし、変に思われると思う。相手に自然に話しかけるために、まずなにげない意味のない会話をして、相手の注意を自分に向けさせることが必要だ。それに、人にものをたずねるときも同じだ。たとえば、大学生の男の人と高校の先生が、久しぶりに道で会った時の会話だとする。
「こんにちは。先生、お久しぶりです。最近、晴れの日が続いて暖かいですよねぇ。ところで、先生はパソコンの使い方知っていらっしゃいますか?」
とたずねると、日々のふつうの会話に聞こえるが、
「先生、パソコンの使い方知っていらっしゃいますか?」
と聞くと、だぶん、相手は突然聞かれて戸惑うと思う。だから、相手に「自分はあなたと話しているのですよ。」という合図をするためにも、あいさつや雑談は必要だと思う。
 しかし、雑談をしすぎるのも良くない時がある。たとえば、友達に「明日は雨が降る」ということを知らせたいときに、
「おはよう!朝のニュース見た?あのアナウンサーの人、文章読むとき噛みまくってたよねぇ。何言ってたのか分かんなかったぁ。でさぁ、明日、雨降るって言ってたじゃん。そのときも、雨のところ噛んでたし。わけ分かんないよねぇ。それでさぁ・・・・・・」
この会話だと「明日は雨が降る」ということよりも、「アナウンサーが噛んでいた」ということのほうが、大事なことのように聞こえる。このように、雑談をしすぎると重要な事柄を聞き逃してしまうのだ。昔話に「アリとキリギリス」というお話がある。この話は、キリギリスが必要以上に遊びすぎて、後で困ると言うお話だ。このように、必要以上に雑談をしすぎると、自分の言いたいことが相手に理解してもらいないことがある。だから、雑談をしすぎないようにするのが大切なのだ。
 たしかに、雑談をしたり、内容に没頭したりするのも大切だ。しかし、「多すぎる休息は、少なすぎる休息と同じように疲れさせる」という言葉があるように、最も大切なのは両方を上手く使い分けて、バランスよく人と付き合うことだ。

   講評   huzi

 目標字数を大幅に超えて、長く書けるようになってきましたね。しかも、内容がおもしろいので長さを感じさせない点がすばらしい。書くことへの抵抗感がなくなって、自由な気持ちで意見を述べられるようになってきた、いへゆちゃん。これからが、すごく楽しみだなあ。
  挨拶の働きについて書いた長文でした。小さな子は、挨拶なんてしませんね。いきなり「貸して」や「ちょうだい」と本題を述べてきます。しかし、大人がこれをすると、言われた人は3メートルは引いてしまうでしょう。大人は、いへゆちゃんが書いているように、“相手に「自分はあなたと話しているのですよ。」という合図”をしてから、会話に入っていくのがルールです。
  しかし、そのルールも使いようですね。【複数の意見】に示した2つの例は、典型的な場面を想像力を駆使しておもしろく書きあらわしています。友達同士だと、雑談から本題に入るのを忘れたりすることもないですか?
  【昔話の引用】、スマートにできましたね。多少違った意図の話でも、使いようによっては意見文の補強となることがわかったと思います。

 総合化を、「使い分け」でまとめましたが、これはちょっと弱いかな。「言いたいことをお互いが納得できる形で伝えることだ」などと、積極的な形で示してみましょう。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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