国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   「私たちは長い間、木綿と」を読んで   コムギコ

今、千三百年たった法隆寺のヒノキの柱と新しいヒノキの柱とではどちらが強いかときかれたら、それは新しいほうさ、と答えるにちがいない。だが、その答えは正しくない。なぜならヒノキは、切られてから二、三百年の間は、強さや剛性がじわじわと増して二、三割も上昇し、その時期を過ぎて後、ゆるやかに下降する。バイオリンは、古くなるほど音がさえるというが、それもこの材質の変化で説明できる。用材の剛性が増すとともに、音色がよくなるのである。その名人によると、ヒノキでつくったバイオリンは、どうしても和風の響きがするというのである。木は同じ種類のものでも、産地により立地によって、材質が少しずつ違う。これは木のもつ風性というべきもので、どこか食べ物の話に似ている。私たちは、機械文明の恩恵の中で、工学的な考え方に信頼を置くあまり、数量的に証明できるものにのみ真理があり、それだけが正しいと信じすぎてきたきらいがあった。だが、自然がつくったものは、木のように原始的で素朴な材料であっても、コンピューターでは解明できない側面をもっているのである。僕は、木は時間がたつと強くなるというのを初めて聞いたのでびっくりした。
 <<こうせい>>要約/感想文
僕の部屋には、1年生のときに買ってもらった勉強机がある。まだきれいだ。それは木を使って出来ている。角がまるくなっていて、なんとなくやさしいイメージがする。色はうすい茶色だ。あまり二階で勉強する回数が少ないので、毎日使っているわけではない。(笑)これから何年も使っていくのでどんどん古くなっていくのだが、そうしたら木もどんどん剛性が増してきてずっと使えるのかなと思う。もしかしたら二、三百年使えるのかなとも思う。大切に使っていきたい。公園にあるベンチも木でできている。きちんと使いやすいきれいなものもあるが、木がめくれていてちくちくするようなものがある。木の性質によっていたみかたが違うのかなと思う。
 ずいぶん前に動物園の体験教室で、木でカタツムリを作った。丸い木と、変な形の木を組み合わせて作った。今になってみると木で物を作れるなんてすごいと思う。そのカタツムリは今でも飾ってある。思い出に残っている。法隆寺は釘もボンドも使っていないが、それだからこそ全てが木だから、二、三百年たってもちゃんとたっていられるのかなと思う。
 <<だいざい>>体験実例
木とは人間の生活の中に身近にあるだろう。家、木造建築なら絶対そうだ。机、椅子そのほか見えるところにある。人間は「井の中の蛙大海を知らず」のように自然のことはあまり知らない。知っている人は少ない。木とは人間の生活にとってすごく身近なところにあるものだと思う。
 <<ひょうげん>>たとえ・ユーモア表現
 <<しゅだい>>一般化の主題

   講評   muri

身の回りの木の製品について、とてもいい作文が書けましたね。机や自分で作った木の作品から、身近だけど意外と知らない木の特性について、考えを広げることができた点がすごくいいと思います。難しい長文への取り組み方がとても的確にできるようになりましたね。

勉強机の描写がとてもいいです。読んでいて目の前に浮かんでくるようです。「やさしいイメージ」というところが、木の机らしさを表していますね。毎日(?)勉強するところだから、やはりやさしいイメージであることは大切ですね。何十年も何百年も使えるなら、その机はコムギコ君の子どもや孫が使うこともできるのでしょうか。そう考えると、大事にしなければという気持ちになりそうです。

●体験実例:木のおもちゃは不思議と古くなっても味わいが増すものです。自分で作った木のカタツムリなら、なおさらかもしれませんね。
●一般化の主題:木の製品が減っているといっても、やはり木は身近な素材ですね。身の回りに木の製品がなくなってしまうと、生活は味気ないものになってしまいそうです。


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