国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ファンタジーは、秘密の隠れ家   うさちゃん

 人の考えを利用するという必要から、読書はまず必要である。また、本を読むことには、もっと別の利益がある。それは、いくらわれわれが苦労しても経験することの出来ない経験、それを教えられることである。気に入った書物に出くわした時には、一度読んだだけでよしにせずに、二度三度繰り返して読んでほしい。孔子は、とじ糸が三度も断ち切れるほど、くり返しくり返し読んだというのである。われわれも、何かそれぞれに好きな書物を、とじ糸三度も切れるほど愛読したいものである。
 私は本を読むのが大好きとまではいかないが、本がまあまあ好きだ。好きな本を読んでいると、夢中になって気持ちが本に溶け込んでいき、まるで本に吸い込まれるような感じがする。そして、読んでいるうちに周りがその本の景色と同じになり、自分がその本の主人公になって、登場人物としゃべっているような感じになるのだ。
 私の好きなジャンルは、ファンタジー系だ。冒険とか、魔法の話とかドキドキして早く続きが読みたくなる。それに、ありえない生き物や、世界を想像するのが好きなのだ。だから『ハリーポッター』なんて最高!である。ハリーポッターを読んでいると、現実の世界と空想の世界がごちゃ混ぜになって、思わず
「本当に魔法学校ってあるの?本当にレンガの壁通り抜けられるの?」
と言ってしまうこともある。読み終わってもまだ半分は夢の中なのだ。しかし、映画を見てから本を読むと、自分の想像が消えてしまうため、あまり面白くない。ファンタジーは、自分で色々想像ができるから面白いのだ。
 私が今一番好きな作家は、『富安陽子さん』だ。富安陽子さんの本が好きになったのは、三年生のころで、そのきっかけは、富安陽子さんが書いた、『れんげ畑の真ん中で』と言う本を読んだからだ。この本を読むまでは、手当たりしだいに読んでいたが、それからは作者で本を選ぶようになった。富安陽子さんの本も、ファンタジー系で、ドキドキするような不思議な世界が繰り広げられる。お気に入りの本は、『樹のことばと石の封印』である。他にも同じくファンタジー系で、岡田淳さんが書いた本(『ようこそ、おまけの時間に』がおすすめ!)も面白い。これからも、色んな作者の本を試してみれば、読みたい本が広がると思う。
 誰もがファンタジーが好きかというと、そうでもないらしい。私の母は、小さい頃は、ファンタジー系はきらいだったそうだ。逆に、伝記や、長編小説のほうがが好きで、ファンタジーは、私が一年生の頃から、好きになったと言っていた。その事について、母に聞いてみると、
「ふふっ。子供の頃はね、ファンタジー系は、うーん。なんて言えばいいんだろう?現実味がないのと、理解が出来なくて好きじゃなかったのよ。まあ、あなたが読むだろうなあと思ったから読んでみたって感じね。そうしたら、今ではちょっとはまってるかもね。」
と言っていた。
「ふーん。私はお母さんと反対なんだけどな。」
とちょっと残念だった。
 お気に入りの本というのは、お母さんに怒られた時、友達とけんかした時、まるで自分だけの秘密の隠れ家のようになる。 悲しい時、なんとなく頭のなかがもやもやする時は、本を読んですっきりできるということが分かった。こういう時のために、愛読書というものはあるのだと私は思う。読んで、読んで、読み返して、孔子のようにとじ糸が三度もたちきれるほど読みたいものである。どうやら、読書だけは「過ぎたるは、及ばざるがごとし」ではないようである。

   講評   tama

 うさちゃんは、たくさんの本を読んでいますね。作文の中にも、普段の会話では使うことのないようないい表現がたくさん飛び出してくるので、それがよくわかります。あわただしく過ぎていく時間の中にいる私たちには、現実にはありえないような空想の世界を漂うような、ゆったりとした時間が必要だと思います。

【要約】 読書のよいところについて、しっかりとまとめることができました。この要約を読むと、読書がしたくなってきますね。

【前の話聞いた話】 手当たり次第に読む時期を過ぎ、作者で本を選ぶようになったのですね。読書とともに、うさちゃん自身が成長していることがわかります。本好きな人には、必ずといっていいほど愛読書や好きな作家がいるものですよ。
 「ハリーポッター」を読んだことがありますが、大人の私でも「もしかして本当にあるのかな?」と思ってしまうほどでした。空想の世界で遊ぶ楽しさを思い出した気がする時間でした。お母さんが今になってファンタジー小説にはまったというのがわかります(笑)。

【たとえ・ことわざの引用】 「まるで本に吸い込まれるよう」という感覚は、本当にその通りですね。わかる、わかるとうなずいてしまいました。
 「『過ぎたるは、及ばざるがごとし』ではない」。ことわざにひねりを加えて、うまくまとめに使いましたね。

【わかったこと】 気分が晴れないときは、読書によってすっきり解消されることがわかったのですね。「秘密の隠れ家」もまた、うさちゃんの中のファンタジーの世界なのですね。これからもいろんなジャンルの本に挑戦してみてください。



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