国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   昔を知り今を知る   PINPA

昔話の研究をすることは、そこに隠された民衆の知恵のようなものを感じることになり、現代に生きるわれわれに対しても重いがけぬ示唆を与えてくれる。思い切った発想から、大切なこと人の人生にはいろいろな生き方があり、面白いものだということを教えているのではないだろうか。このように昔話の知恵はわれわれに語りかけてくれているのであり、現代のわれわれの生き方と直接つながっているのだ。
 「What is Kabuki?」新聞でもテレビでも雑誌でも本にもよく外国へ行くと、必ずといって良い程この質問をされる人が多い。(特に帰国後の留学生のコメントとして)いくら新しい外国文化が国内で流通していたとしても、やはり昔から和の文化が日本の文化であることに間違いはない。私は和の日本古来のものだけではなく、とにかく昔ながらのものを大切にする人になりたい。
 そのための第一の方法として、昔のものからメッセージを受け取ることだ。特に書物などには必ず意見、趣旨がある。だから、その文の中から隠されたキーワード・教訓を探し抜き受け取ることだ。
 例えば私が最近読んだ『宇治拾遺物語』。これは現代で言う星真一のショートショートのような短編集なのだが、ほとんど全てと言っても過言ではないほど話の最後に「このように○○をしていると○○になってしまうのです。」のようにおばあちゃんの豆知識というようなおまけというような人生の教訓が書かれているのだ。
 『バカの壁』、『行き方上手』のような最近のベストセラーに人生の教訓が書かれているのと同じように、遠い昔に書かれたが今なお読み続けられている古文などにはメッセージが埋まっているのだ。
 第二の方法としては昔話やおとぎ話を忘れず信じることだ。桃太郎、シンデレラ、一寸法師。どれも今現実に起きれば科学界もビックリ!アンビリーバボーな話ばかりである。が頭からそれは間違っていると押し付けてしまうのは人生としてはつまらなく寂しいのではないかと思う。実際では作り話と分かっていても、やはりおとぎ話や昔話は私たちの興味をひいているだろう。
 では映画『ピーターパン2』は知っているだろうか?これは『ピーターパン』では皆のお姉さんだったウェンディーが子供もいる大の大人で戦争中の話である。ウェンディーは暗い恐ろしい戦争の中でも子供たちにネバーランドの話を聞かせ、夢や希望を忘れてはいけないと考えていた。
 このように暗い戦争下の中でも昔からあるおとぎ話を大切に信じることによって気持ちを明るくすることが出来るのではないかと思う。
 確かに古い慣習ばかりを抱え込むのは良くない。しかし生物が呼吸などの形で体の中を循環させることによって神秘的な生態のまま維持出来ているように、新しいものをしっかり取り込むことが大切なのではないか。
 「悪書を読まないことは、良書を読むための最初の条件である」という名言があるように現代の訳の分からない本ばかりを読んでいるのならば、昔からあり今の世まで語り継がれている名文を読むほうが良いに決まっている。
 「What is Kabuki?」と聞かれても「It’s・・・・」と答えれるような古き良きものを大切にしながら生きたいものである。

   講評   hota

 今月は、この回しか書けないのですよね。いつもどおり、よく書けていました。総合の78点、学年内の56点とも、なかなかよい点数です。これを清書することになると思いますので、清書の注意を書いておきますね。

 まず、要約は真ん中の文章を工夫しましたね。昔話の例のところを、うまくまとめています。清書では、要約の部分は導入として、うんと簡単にしてしまってください。

 「生き方の主題」は、「私は和の日本古来のものだけではなく、とにかく昔ながらのものを大切にする人になりたい。」の「とにかく」は不要でしょう。

 複数の方法とそれぞれの実例も充実しています。『宇治拾遺物語』を、「現代で言う星真一のような短編集」と紹介したところが面白いね。ちなみに、「星新一」が正しいです。

 「頭からそれは間違っていると押し付けてしまうのは」は、「間違っていると否定して」の方がいいね。

 「伝記実例」は、今回はウェンディーでした。理想を言うと「伝記」だから実在の人物の方がよいのですが、今回はよしとしましょう。次回からは、できるだけ、現実の人を入れてください。

 「反対意見への理解」のあと、生物学的なたとえが入っているのも新鮮でよいです。「呼吸などの形で体の中を循環させる」のところは、「呼吸などの形で、常に酸素を取り込んで体の中を……」とした方がいいのでは。

 最後、「答えれる」は、やはり書き言葉ではできるだけ「ら」を抜かないで「答えられる」で。

 以上、細かいこと中心に書きました。全体の構成はよいということです。次週は、休み宿題ですが清書して出しておいてね。


 

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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