国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   昔話から学ぶこと   すいーとぽてと

 昔話の研究をすることは、そこに隠された民衆の知恵のようなものを感じ取る事になり、現代に生きる我々に対しても思いがけぬ示唆を与えてくれる。昔話は公的で常識的な考えを裏から補償する傾向を持っていると思われる。従って、それは思いがけない解決の道を示唆するのである。昔話には類話が数多くあるが、類話の多様性は人生の問題の解決法の可能性を示している。これでなければ、という固いことではなく、人によっていろいろな生き方があり、それはそれなりに面白いものだ、と昔話の知恵は我々に語りかけてくるのである。このように昔話を読むことは、現代の我々の生き方と直接につながってくるのである。私は、昔話から生き方を学び取っていく生き方をしたい。
 そのための方法として第一に、昔話だからといって子供向けだと思わずに、そこから積極的に教訓を学び取ることだ。私は幼いころ、「鶴の恩返し」を何度も読んでいた。この昔話は、ある青年がきれいな女性との「彼女が機を織っている姿は絶対に覗いてはいけない」という約束を破り青年が覗いてしまった。それによって機を織っている女性が、以前青年が助けたことのある鶴だということがばれて、鶴はそのまま空へと逃げてしまう話だ。私はこの話を読むたびに、なぜ男の人は約束を守り続けなかったのだろうという後悔の気持ちでいっぱいになっていた。これは、昔生きていた人々が物語を通して「約束は破ってはいけない」ということを子孫に伝えようとしていたのではなかろうか、と私は思う。例えば友達と会うときに待ち合わせの時間に遅れてしまったことによって、少しだけ気まずい雰囲気が流れたりすることがある。これも約束を破ったからだ。このように、昔話には全ての作品にメッセージが込められている。私はこのメッセージを自分の生活に活かせるようになりたい。
 そのための第二の方法として、昔話を読み聞かせる環境を作ることだ。昔の人々は子どもや孫達に、本がなかったので口のみで物語を伝えていた。またその時代はまだ、今「昔話」と呼ばれているもの以外で物語はなかなかなかったのだろう。しかし今は沢山新しい本が増えてきているのであまり親しまれなくなった。だから、学校などの教育現場で読み聞かせを始め、昔の人からの教訓を学ぶことが必要だと思う。
 確かに、新しいものから学び取っていくことも大切だ。しかし「経験は、最良の教師である。」という名言がある。このように、昔から伝わって来ている教訓を、私達も後生に残せる生き方をしたい。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。「むかしむかし、あるところに」で始まるいくつものお話。おそらくは、まだ文字のない場所で生まれ、語り継がれ守られてきました。それには、生き方の知恵の伝承という大きな意味もあったのですね。
 ですから、私たちももっと積極的にそこから学ぶ姿勢を持ちたいものです。「鶴の恩返し」は「夕鶴」という作品でかなり完成されたかたちになっていますが、恩返しものとしてさまざま伝えられています。くやしいのは、人間が誘惑に負けて約束を破ることですよね。弱い人間。それは、大切な物を失う結果を招きます。昔からそれを戒めてきたのですね。
 読み聞かせも、幼い子ども向けと考えられがちですが、知恵を授けるという観点で見れば、年長者から年下の者へ、どの年齢層でもあっていいと思います。世代間のふれあいがある場こそ、必要なのですね。
 名言のように「経験」を学ぶ機会が薄れています。勉強は熱心にするが、聞く耳を持たないのではひろがりがありませんね。昔話はそういったものを補ってくれそうです。

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