国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   愛読書   スワニルダ

 これまでの人の観察や考えを利用するという必要から、読書はまず必要である。また、読書によって、自分自身では経験することのできない経験を教えられる。たとえば、ロビンソン・クルーソーのような生活を送るということは、まずありそうにもないことである。しかし、ロビンソン・クルーソー漂流記という書物を読めば、そうした場合の人間の気持ち行動がわかる。小説ばかりではない。歴史の本も同じように役にたつ。ワシントンの伝記を読めば、誠実に世の中のためにつくそうとした人の喜びと苦しみがわかるし、ナポレオンの伝記を読めば、うぬぼれの過ぎた人間の得意さと悩みがよくわかる。 ワシントンも、ナポレオンもわれわれの中にいるのである。ひとのことを読んでいるのではない。われわれのことを読んでいるのである。何かそれぞれに好きな書物を、とじ糸が三度も切れるほど愛読したいものである。そうした愛読書を、一生のうちにはみつけたい。(要約)
 私の、今一番の愛読書は「ロイヤルバレエスクールダイアリー」だ。バレエが大好きな主人公のエリーが、念願のロイヤルバレエスクールに受かり、いろいろな苦労がありながらも、成長していく姿を描いている。この本を初めて読んだときに、私は、夜中にもかかわらず無性にバレエが踊りたくなった。今では何回も読み直しているが、何回読んでも思いは変わらない。本を読む以前は、将来の夢をバレリーナにするか迷った時期もあったが、やはりバレリーナ!それしかないと思った。エリーはどんなに苦しんでいても、バレエをやるときには心がすっきりする。それは私も同じだ。その日に友達と喧嘩して、モヤモヤ気分でレッスンに行ったとしても、バレエをやり始めれば最高の気分になる。どんなにレッスンが厳しくても、それをやりとげたときの喜び、それは私自身にしか味わえない喜びだ。このような喜びは、バレエを心から好きな人しか知らないはずだ。そういう喜びをこの本を読んでから、一層味わえるようになった。本というのは、心の迷いを解決に向かわせてくれる、魔法なのかもしれない。
 ただ、いつまでもこの本が一番かどうかはわからない。いや、多分新しい愛読書が出てくるだろう。というのも、今までもそういうことがあったからだ。小さいとき大好きだった「みいちゃんのたからもの」や「いやいやえん」や「ちいさいモモちゃん」。今でも、大切にとってあるし、なつかしく手に取ることもあるが、さすがに夢中になって読むことはない。開いてみると、まず字の大きさにびっくりする。(笑)「ダレン・シャン」も、興奮して読むことはない。今ではあんなに夢中だったのが嘘のようだ。2〜3年生のころには一番お気に入りだった「ルドルフとイッパイアッテナ」は、逆に、1年生のときにはよくわからなかった、ということもある。
 どんなに愛読していても、ふさわしい時期というものがあるものだ。だが、そろそろ大人になっても忘れない、思い出がふくれあがるほどの本も見つけたい。成長にしたがって、愛読書は変わってくる。だから、ますますたくさんのと本を読み、宝物のような本に出会いたい思う。(分かったこと)

   講評   nara

 要約が少し長かったかな。もっと短くするのであれば、「例えば……」に続く具体例を思い切って削るといいね。そうすることで、長文の主張の幹になる部分が、もっとはっきりしてくると思うよ。
 『ロイヤル……』は今すごく売れているようだね。バレエをやっている人は、自分と主人公を重ねたり比較したりして、自分とバレエとの関係を確認していくのだろうな。スワニルダちゃんのように将来のバレエへの夢をより強く感じた子もいれば、反対に「私にはここまではできない。」と思う人もいるかもしれない。それぞれに、自分の心の迷いを解決するカギを、この本から受け取るだろうね。それだけでなく、バレエ以外のことで何かに一生懸命取り組んでいる人も、取り組めることが見つからない人も、この本から何かを得られそう。「本は魔法」というたとえが、この段落をうまくまとめている。
 「いつまでも……」というように、今大好きな本から一歩離れて、冷静に考える姿勢を示したのもいいね。確かに、そのとおりだ。先生も『いやいやえん』をたまに読むことはあるけれど、小さかった頃のようにおもしろいとは感じないなぁ。この段落があることで、「そろそろ大人になっても……」という結びの段落がより説得力が増すのだね。
 たくさんの本に出会って、その上で、「この本がずっと好き!」といえる本が見つかったら、まさにそれは自分の人生の宝物だね!

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