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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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ぼくの家の古いもの 意気陽陽
「うあぁ。昔はこんなものを使ってたんだ。」
ぼくの家には、母がとても大切に残している昔の物が二つある。昔の五百円札とオーブントースターである。これから、そのお札とオーブントースターの長い歴史について書こうと思う。
まず初めは、オーブントースターの話である。このオーブントースターは父と母が結こんした時に買った思い出の品なので、大事に残しているらしい。このオーブントースターは、普通のオーブントースターとは、ちがう点がたくさんある。
まず誰もが見てすぐに分かることは、オーブントースターの形だ。普通のオーブントースターなら直方体なのだが、ぼくの家のオーブントースターは、平べったい円柱から正面の上半分をななめに切り落としたような変な形をしている。
また、焼く方法も少し違う。普通のオーブントースターなら焼こうと思っている物の表しか焼けないが、ぼくの家のオーブントースターはクルクル回る下の部分が金網になっていて、下からも焼くことができる。なのでパンを焼こうと思ったら、表も裏もまんべんなく焼くことができるのだ。
ちがう所はまだある。普通のオーブントースターなら、パンや餅くらいしか焼くことができないが、ぼくの家のオーブントースターなら、パンや餅はもちろんのこと、フライドポテトやピザ、クッキーも焼くことができるのだ。まるでオーブンのようだ。このオーブントースターは、今でもぼく達の朝食のパンを焼いてくれている。
つぎは、旧五百円札の話だ。母がこんなものを持っていた事を知ったのは、こんなできごとからだった。ある日ぼくと母がお金の整理をしていると、変な古いふうとうが出てきた。その中には、お札が入っていた。そのお札には「500円」と書いてあり、歴史で何となく見たことがあるような男の人の肖像画が描いてあった。五百円というと今は小銭だし、見覚えのある人だったので、母に
「このお札、何?」
と聞いてみた。すると、
「昭和の終わり頃まで使われていた五百円札だよ。あとその人は、江戸時代の終わりから明治時代のひとで、『岩倉 具視』っていうんだよ。」
と、教えてくれた。そこで少し調べてみると、昭和五十七年まで使われていたという事が分かった。昔のお札をこんなに近くで見たのは初めてだったので、(夏目 漱石だって、今では旧札(笑))なんだかとても感動した。今ではお札というと高額なイメージがあるが、五百円だとぼくのお財布の中にも入っているので、なんだか変な感じがする。
家にある古い物について書いて、分かった事がある。古い物は時がたつにつれて、どんどん大切なものになっていくという事だ。
去年、お札が変わったが、ぼくはきれいな一万円札を大事に残している。ぼくが年をとっても母のように大事に残して、ぼくの子どもが、
「うあぁ。昔はこんなものを使ってたんだ。」
という日が来るかもしれない。
講評 sugi
書き直して、すばらしい作品に生まれ変わったね! 意気陽陽君の工夫と努力のあとが、随所に見られて、感動です。12.1週の進級テストも、この調子なら問題なさそうだね。
結こんした → 結婚した
※漢字のほうが読みやすい場合、習っていない漢字でも変換しておくといいよ。
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