創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   小さいものの役割   オッサー

ミミズがある生態系に生存する事で「自然の経済」にどんなかかわりをもつか、それが、イギリスの生んだ偉大な生物学者チャールズ・ダーウィンのミミズに関する着眼点だった。彼は、邦訳『ミミズと土』で知られる『ミミズの習性に関する観察とミミズの働きを通して有機土壌の形成』という長い表題の書物を、一八八一年に出版した。「このように分化の低い動物で、このような重要な役割を演じてきた動物がミミズ以外にいようか。」
ミミズは、毎日、土を食べて生きている。土はミミズの口から入って外に出ると、また土になる。しかし、ミミズの口へ入る前の土とミミズが外へ出した土とは、土の性質がまるで違っている。第一に、土と一緒に呑み込まれた新鮮な草の葉や半腐れのワラなどが、ミミズの体内の分泌液によって豊かな黒い土になって出てくる。
 イギリス、ロンドンの南西部サットン区のエコロジー・センターでは「タイガー・ワーム」と呼ばれるミミズを用いて人口十六万人のサットン区住民の出す生ゴミの処理をしている。この企画で年間一億四千万円が節約できるということだ。日本の年間ゴミ排出量のデータをみてみると五千二十トン。東京ドーム約百三十五個分もの量である。日本でこのような事をしたら、大幅な経費削減に繋がると考えられる。
 ミミズが土の中で土を良くしているのと同じように、目立たないけれども重要な役割を持った物はたくさんある。例えば、『紙』。紙は、普段誰もが使っている。学校では、ノートや教科書やプリント。会社では、企画書や請求書などと、さまざまな場面で使われている。だが、使っていてもそれは当たり前のように過ぎ去って行く。もし『紙』が無くなったら、人間の生活は大幅にかわるだろう。この事からも分かるように、小さいものや、目立たないものの役割はとても大事なのだ。こんな小さな事が一つ欠けるだけで、大きな物までが動かなくなってしまう。だからこそ、小さいものの役割も大切なのである。
確かに、小さな物にこだわっていたら始まらないこともある。けれども、「カメラマンは、レンズのほこりを払う前に目のほこりを払わねばならない」という名言があるように、大きなことをする前に小さな事から始めなければならないのだ。

   講評   itoyu


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