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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   死はすべてにおいて平等である   AZUKI

 追われる立場で動物としての知恵をしぼって相手をまくこと、いやもっと危なくぎりぎりまで追いすがられて、自分の脚力だけをたよりにからくも逃げきること、相手の存在に一瞬早く気付いて巧みに回避することにさえ、大いなる喜びがこめられているのかもしれない。そういう時にこそ弱い動物は自分が生きていると言う実感を改めて感じて幸福感を味わうのかもしれない。喰われても、もともと無から生じた個体の意識がまた無に返るのに不思議はない。自分が喰ってきたもののすべてが、ほかならぬ自分もまた喰われるものであることを保証する。
 ちょうどいいタイミングで、私は12月4日から4日間期末テストがある。本当に、ちょうど良すぎるタイミングだ。現時点で、あと(今日を含めて)4日間しかないという状態でこれだ。ありがたい、ありがたすぎる。
 さて、私はなんともだらしない人種である。期末の勉強は『勉強計画表』なるものが提出されてからはじめ、勉強中も、遊びたい欲求にさらされ、必死でこらえながらノートとにらめっこし、やっと頭の中に入る、といった具合だ(昔はそうでもなかったのだが・・・・・・友人Kさんの影響で)。しかし、さすがにこの時期になると、真剣に勉学に励むようになる。そして試験、試験、試験・・・・・・終わった時の脱力感は、ある意味気持ち良いが、終わってしまったと感じることが多い。何度か体験しているわたしも何度か経験しているものの、いっつも勉強中にやりたいと思っていたことが、やりたくなくなってしまい、常にボケッとした時間をおくってしまう。なにごとにも期限はあり、そしてその間は気付かないが、終わった後に、あぁあの頃は・・・・・・と思うのだ。しかし、終わりの時のことを考えないことが人間の長所であり、短所でもあると思う。だから私は、何事も終わりがあることを自覚して生きることは必要だが、それは難しいと考える。(是非の主題)
 その理由として挙げられるのは、『死』の恐怖感と、長生きする国、日本の生まれてきてしまった事があげられると思う。(複数の理由一)死は誰にでも平等に訪れる———こんな言葉を知っているであろうか?この言葉は、貧富の差、国境をも軽々またぎ、『人間』として、必ずゴールに待っている事柄を挙げている。この言葉は、非常に良い言葉だと思う。しかし、残念なのは、この言葉を知っている人々がいたとしても、死がすたれてきている世の中この言葉も一緒にすたれてきてしまっていることだ。一番すたれているのは、日本だと思う。世界一長寿の男性は、日本から出ていることを知っているだろうか?たしか、126歳ぐらいだったと思う。(データ実例)日本に生まれて来る人々は、『死』の恐怖を知らない。長寿国だからだ。普通に生きていれば、少なくとも50年は死の恐怖と向き合うことはない。しかし、実際死の恐怖と向き合うのを、人間は拒む。それによって、日本人———いや人間は、終わりがあることを自覚して生きられないのだ。
 そしてもう一つ、終わりを知ったとしても、それを頭で理解できないという、人間の呪うべきところがあるからだろう。(複数の理由二)先ほども、人間は実際の死の恐怖と向き合う事を拒むと書いた。それは、ただ単に度胸がないという事には直接つながらないのではないかと思う。そのことは百も承知なのに、頭がそれを受け付けない—つまり説明を拒んでいる—ということもあるんではないかを思う。誰だって死と向き合うのは辛い。だからそれを受け止めると、体、心に異常がでてくる。そのための、無意識の反応なのかもしれない。
 たしかに、終わりがあることを考えるのは容易かもしれない。(反対意見への理解)しかし、頭っから信じ込んでいるのだろうか?「私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある」という言葉もさすように、終わりがすべてではない、始まりだ。そう考えれば心も納得してくれるだろう。そうすべきだと思う。(名言の引用)
 以上のことから、私は何事も終わりがあることを自覚して生きることは必要だが、それは難しいと考える。(是非の主題)

   講評   miri

 2つの理由は、「長寿国であるゆえに日本人は、つい、終わりがあることを忘れがちであるから」ということと「終わりがあるということを頭がなかなか受け入れないから」ということです。
 とてもわかりやすく書けています。
 別の視点として、天寿をまっとうする場合はさておき、突然の事故死、病死があるということを念頭におくと、また少し違った視点で考えることができそうですね。
 進級試験、合格です。よくがんばりましたね。




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