低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


昨日0 今日319 合計319
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   生と死   くろーばー

 人は二足歩行で手を制御し、その敵道具を扱う役割を持たせて急速に強い動物となった。・強くなった為に狩る事は有っても狩られる事はほとんど無くなり、さらに医学等の蓄積可能な知識によって平均寿命を延ばすことが簡単になって、それに対し老後を充実させ幸福な生活を送る事は困難なようだ。喰われる事は不幸である。それは生き物が生きていく以上当たり前なのだが、生きるか死ぬかの境目で木下橘田小動物たちは微かな喜びさえ感じているかもしれない。狩人達もまた、濃密な時間を過ごして来たのだろう。宗教が語る人生の最期とは、その精神の回復と言うことなのだろう。私はもっと死と隣り合わせな事を意識したほうが良いと思う。
 第一の理由は、死の様な期限、すなわち『締め切り』という物が存在するからこそ人は一生懸命に頑張れるからだ。プリントの提出でも勉強でもなんでも、期限があるからこそ件名に努力して終わらせる、あるいは本番の日を迎える気持ちになるのだ。これがもし無期限でいつ出しても、いつ受けても構わない完全自由制だったら・・・ほとんどの人が真面目にやらず、適当な時にに適当な物だけをこなすようになってしまうはずだ。私のクラスの担任は提出物に関しては(その他もかな!?笑)やけに厳しい所がある。そうしないと現代っ子は完全に忘れ切ってしまうのだと思う。同じように人生も終わり、と言う終止符が無ければだらだらとした一生のままで最期を迎えることになりかねない。このように、死と言う期限付きの人生(それは当たり前だが)だからこそ努力して濃密な良い人生を送れるのだから、ある意味感謝しなければならないと思う。
 第二の理由は、『死ぬ?そんなのずっとずっと後のことでしょ。』と自覚を怠ると絶対に計画性の無い人生になるからだ。何歳で死ぬか、と言うのは十一月三週の長文『ああすれば、こうなる』に記されていた通り、手帳には書いていない予定であり、誰にも分からない。ただ、科学が進歩しているからまだまだ死ぬはず無いでしょ〜などと呟いていると生涯無駄な生き方になってしまう。だから、お爺さんになったら○○のコレクションをして、好きなものに囲まれて幸せな老後を送る・・・とか、お婆さんになったら孫と仲良く昔の遊びをして楽しく過ごす。・・・などの計画と言うか要望?を考えておいたほうが後悔しない老後になるはずだ。データにもあるように、日本人の平均寿命は男性七十七才女性八十三才と世界ナンバーワンの数字を誇っている。だがそれよりも、どんなに充実した老後を送っているかが鍵だと思った。
 確かに、すべての人類がいつかは必ず迎える『死』を遠のかせるために様々な努力をしてきた。やはり誰でも(?)長生きしたい、と思うのではないか。だがしかし、限られた人生で大切な事は、何をするかではなく何をしないか、である、と言う名言があるように人生で不必要なものを取り除いてその代わり充実した一生が遅れるように努力するほうが長い長い人生の閉め括りには良いのではないか。生と死は常に隣り合わせだと言う事を一時も忘れずに、長〜い長い人生を歩んで生きたいなぁ、と私は考えている。

   講評   kirara

 深いテーマでした。けれど、どんな人間にも与えられている締め切りが、「死」というものですね。締め切りが近づくことで落ち込むのではなく、締め切りがあるからこそ人生を充実させたいという気持ちが伝わってくる感想文でした。
 <<こうせい>>締め切りがあるということは束縛ではなく、かえって頑張る力をうみだしたり、先を見通すようになるんですよね。
 <<だいざい>>体験実例、長文実例、データ実例。三つの実例が効果的に使われています。特に、長文実例を出せたのがよかったですよ。
 <<ひょうげん>>私もついつい、「あれをして、次にはこれをして、ひゃ〜いそがしい! 」となってしまうんですが・・・。考えさせられる名言です。
 <<しゅだい>>死をいつも意識しないでいられるのも、確かに幸せかもしれません。けれど、その幸せにひたりすぎてふやけてしまうのはよくないですよね。

 ▲件名に努力して→ 懸命に
 ▲一生が遅れる→ 送れる

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)