創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉の使い方   すいーとぽてと

 日本では、音はなぞりでしかないのに、文字はオリジナルで不変だという安心感を持っている。しかしそのオリジナル性は、音のオリジナル性を全く犠牲にした上に成り立った、無努力、横着のオリジナル性である。こういう一面的なオリジナル性の上にできた二つの言語間の交流は、たいていは一方の側の、時には双方の側からの独善に基づく、まがいものであるのが普通だ。なぜなら人は話をすることによって交流するのが基本だからである。文字だけの交流は、その文字のエリートや、彼らの作った制度によって管理されたものだからである。文化の交流が一方的に統制されたものから相互的で直接的なものへと移ると、ことばは紙から抜け出て音になる。私は、言葉に愛を込めた使い方ができる生き方をしたい。
 そのための第一の方法として、相手の名前をしっかり覚えるよう心がけることだ。私が中学二年生の頃の生物の先生は、どうしても私の苗字を覚えることができなかった。新学期が始まったばかりの一番初めの授業で、先生は皆の名前を覚えるために一人ずつ名前確認をした。その時に間違った名前で呼ばれた為、私はそこで訂正をした。すると先生は言い直してくださった。次の授業で提出物を返却する時に、また私は違う名前で呼ばれてしまったので訂正した。思い返せば、六年生の頃に通っていたバレエ教室でも、先生は皆の名前を覚えていたのに、どうしても私の名前は覚えられないようだった。毎回
「あの、うーんと、そこのあなた。」
や、「しほ」「はるか」など、全く違う名前で呼ばれるたびに訂正していたのだが、結局最後まで覚えられることはなかった。だから今回の生物の先生も、バレエの先生同様最後まで間違え続けるだろうと思い、訂正しないことにした。しかしある日奇跡は起こった。冬休みも明けて何週間か経ったころ、冬休みの宿題が返却されることになった。そのとき先生は名前を間違えずに呼んでくださった。残念ながら次からはまた元に戻っていたが。(笑)やはり名前は正しく呼ばれたほうが嬉しいので、間違えないよう心がけたい。
 そのための方法として第二に、国と国との間においても、相手国の文化や言語を尊重することだ。日本は明治時代、日清戦争や日露戦争で勝ち、欧米などから認められるようになった。そして千九百十年には韓国併合をした。日本は軍隊の力で朝鮮の人々の農地を取り上げた。また強制的に日本語を使わせたり、日本の名前に改名させたりした。また、日本は日中戦争で南京大虐殺も行った。その為私が小学校の頃の担任の先生が南京の虐殺記念館に行った時、中国の人に殴られたそうだ。このように、日本は相手国を否定した為に、今でも韓国や中国から良く思われていない。どの国の文化も重んじて、他国の人とも信頼関係を築いていきたい。
 確かに、合理的に物事を進めるためには言葉を記号化していくほうが分かりやすい。しかし、「自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであってはならない。」という名言がある。このように、自分の使っている言葉にも、相手の使っている言葉にも愛情を持って接するような生き方をしたい。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。日本語には、漢字、ひらがな、カタカナがあり、どうしてもその表記に重きを置いていますが、本当に大切なのは音として発した時だと言うことがわかりましたね。押し付けられた、抑制された言語ではなく、人同士、民族同士の交流から考えれば、オリジナルな音で伝え合うことが大事です。
 その、いちばん身近で大切なことが「名前」をきちんと覚えることですね。親は我が子に名前をつけるとき、愛情を込めてその幸せな生涯を願って考えます。どれにも命の輝きがありますね。それを呼びかけるのですから、間違いがあってはいけません。すいーとぽてとちゃんのお名前は、とても素適で、先生は一度で覚えましたよ。ただ、漢字だけは音訓がありますから、初めての人の名前には気を使います。外国の人の名前になると、もっと配慮が必要でしょう。
 国際化が進むようになり、世界が標準化されるようになると、これから発展しようとする国、援助を受ける国々の言語や文化の多様性を守ることが急務になってきます。もしも、先進国の論理を押し付けるなら、それは援助に名を借りただけの統治と同じになってしまいそうです。戦争のあった時代の反省を活かしたいですね。
 英語が公用語として認められるようになり、科学も普及すると、すべて記号的に処理するような場面が多くなってきます。しかし、私たちはさまざまな文化の中に生きているのですから、その良さを認め合い協調しあって生きていくべきですね。

   

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