創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   プラスとマイナス   クララ

 私たちは、経験と言葉が結びついて行動がおこる、このようなものを随意運動という。つまり「なにかをしよう」という目標にむかって脳がひとりでに働くことだ。「○○をしよう」というのは意志ともいえるが、意志さえあれば何でもできるというわけではない。それをできたことのない人間が力んでも実行できない。その○○に成功した経験があり、それと「○○」という言葉がむすびついていないとならない。また、何をするにしろ、「どうしたら失敗するか」を知っていて失敗することはめったにない。どういうわけか失敗してしまうのだ。そこで、次に同じ事をするときに「失敗するかもしれない」とおもうと失敗してしまいます。これは以前に失敗した時の脳の働きが進行してしまうためおこる。しかし、失敗を重ねることによって、次第に成功に近づいていくのが脳の自然なはたらきです。従って「失敗」という言葉のために以前以上にしっぱいすることがあるのは言葉をもつ人間の特徴ともいえます。こういう現象を自己暗示といいます。つまり、自己暗示とは特に不思議なものというわけではなく、むしろ私たちはたえず自己暗示によって行動しているといえる。
 確かに、言葉は、行動にプラスになる場合がある。例えば、卓球の試合で、途中でアドバイスをもらいに行ったとき、アドバイザーは選手に対して、「サーブミス多すぎ」や、「ドライブは上に上げるな」など、すぐにポイントのわかるアドバイスをする。アドバイスをし終わると、アドバイザーは、「勝ってこい」や、「もう一セット取れるよ。」などと、選手が勝てるように、励ましの言葉をかける。それによって、選手の気持ちも、プラスの方に傾き、勝ちやすくなってくるのである。もしこれが、「負けたら○○だからね」や、「負けるなよ」などと、「負ける」という言葉が入っていたら、きっと、以前に負けたしたときの脳のはたらきが進行して負けてしまうだろう。また、相手を見て、「この人が相手ならば、勝てるだろう。」と思うことができれば、勝てる確率も上がってくる。
 しかし、言葉は、マイナスに働く場合もある。小学生のころのことだ。六年生の時の、陸上大会で、なぜか私は、80mハードルに出ることになってしまった。出来ないのに。なぜだ。まあ、そのなぞはおいておくことにして、出来なくなったのは、はじめからではない。はじめのうちは、格好こそ変だったが、とりあえずは飛べていた。ところが、である。ある雨上がりの日。グラウンドは雨でぬれていたので私たちは、児童玄関の横の斜面になっているところ(滑りやすい)で、練習していた。狭かったので、ひとつしか、ハードルは置けなかったが、それでもみんな練習していた。みんなが一回ずつ飛んで、私の番になった。私は、他の人同様、走って、飛ぼうとした。と、その時、突然私の司会が回りだし、そして、その次の瞬間には、ゴンッ、という、いい音がしていた。それが「失敗」として、私の経験となり、「失敗するかもしれない」と思ったりしたときは、必ず失敗した。(「飛べる」と思ったときも、恐怖で、飛べないことが多かったが。)また、その経験というものは、自分の事だけとは、限らない。「狼少年」という話がある。「ある田舎の村の少年が、村人を驚かすために、「狼が来た! 助けて!」というウソを 何度もついて、楽しんでいた。しかし、いよいよ本当に狼がやってきて、少年は村人に知らせたが信じてもらえない。そして少年は狼に食べられてしまった。」という話だが、村人たちは、この少年が「狼が来た!!助けて!!」といってもこれはデマであって信用できない、ということを経験していた。だから、信用してもらえなかったのだ。
 確かに、言葉には大きな力がある。だが大事なのは言葉がプラスの働きをするのか、マイナスの働きをするのかではなく、その言葉をより多く実感できるような経験をすることではないだろうか。そして、そのためにはいろんな成功体験を積み重ねていくことが必要だ。「短所をなくす一番よい方法は、今ある長所を伸ばすことである。」という名言があるように、言葉の持つプラス面を生かしていけば、マイナス面も自然になくなっていくはずである。

   講評   takeko

最後の段落すばらしい!自分なりのいい意見でまとめられましたね!実例もとてもいいです。ということで、今回も無事合格です。「意見A」ここもいいですね。卓球の試合で、こんなアドバイスがされるのかということもよくわかりました。最初に技術的なことをアドバイスしたあと、精神的な励ましという、両方のアドバイスなんですね。これはとってもいいコーチですねえ。「意見B」の例もいいですね。「絶対だいじょうぶ!」と思おうとしても思えず、緊張してあがりまくるときって、ありますよね。「絶対だいじょうぶ」の経験が、「失敗したときの恐れ」に勝てるには不十分だったのかもしれませんね。なるべく、何も考えないようにしてチャレンジできればいいのですが・・・そこが人間の弱いところですねえ。「反対意見の理解」「確かに、言葉には大きな力がある。だが大事なのは言葉がプラスの働きをするのか、マイナスの働きをするのかではなく、その言葉をより多く実感できるような経験をすることではないだろうか」これが今回、とてもいいです!名言もうまく入れられました。

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