国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   あなたは印刷?それとも手書き?   えめけ

 ある日、五つになる孫坊主からはがきが届いた。文面は、「おようふく、ありがとう。そう」とただそれだけだったが、この大小さまざまな十幾字かが、思い思いの方向を向いて、はがきからあふれ出そうに書かれていた。手紙の真骨頂は、一対一で認められるところにある。あて名があって差出人があることだ。ユーゴーが、のちの「レ・ミゼラブル」の売れゆきを心配して出版社に「?」と書いてやったところ、おりかえし「!」と返事が来たという有名な話がある。以心伝心、不立文字を地でゆくようなやりとりではないか。私はこんな返事の書ける、こんな手紙が欲しい。
 もう年賀状を書く準備をする時である。私が出す年賀状はいつもコンピューターで印刷してもらい、綺麗に仕上がっている。それから、自分の字ではがきに文章を書くのだ。しかし、この前の年賀状では、ほとんどの子がコンピューターで印刷して送ってきた年賀状だった。その中で手書きの年賀状は1,2枚しかなかった。それは、れんこんではんこを作り、ペタペタ押してある年賀状だった。もう1枚は真っ白なはがきに、私と仲良しな友達が描かれている、年賀状だった。コンピューターで打ったのは、正確で外見は綺麗だが、心がこもっておらず、もらってもあまり嬉しくない。しかし、手書きだと心がこもっていて、もらったらとても嬉しい。時々、「あけましておめでとう」の「う」と「お」を間違えたりしていても、私は「まるで小さい子みたいな間違いだなぁ」と思うだけで、間違えても嬉しい気持ちは変わらないと思う。<<題材、表現>>
 私は次に母はどうなのかと気になり、聞いてみた。私は学校の帰りにいつも郵便入れを見る。母への手紙は沢山あるが、手書きの手紙は1枚もない。母は印刷された手紙より、手書きが好きだという。時々手書きのはがきがあると、「おっ、珍しい」と言い、真剣に読むぐらいだ。それに対し父は、印刷でも手書きでも内容は一緒だ!と言い、何も関係ないようだった。母と父は全く正反対だと言うことが分かった。それにしても、手書きのはがきや手紙はとても少ない。<<題材、表現>>
 この作文を書いて、手紙とは、印刷より手書きの方が、もらって嬉しいことが分かった。外見が綺麗で整っていても、心がこもっていなければ嬉しくないのだ。多分、パソコンの方が簡単だから、手書きの人は少ないのだろう。だが、私は「人生意気に感ず」と言うから、仲良しな友達と、言葉を使わない手紙を送ってみたい。<<主題、ことわざ>>

   講評   miti

この長文の中にあるユーゴーの「?」と「!」」のお話は楽しいですね。他の人には分からない心のつながりで通じあえているようです。
一番大切なのは、気持ちがあるかないかということだと思います。書かれている文章や言葉のなかに書く人の心があれば気持ちは伝わります。たとえへたな字でもその人のぬくもりが伝わってきます。
そろそろ年賀状を書く時季になりましたね。印刷したものに手書きを加えるりこちゃんの年賀状をもらった人はうれしいですね。
お父さん、お母さんは、印刷した郵便物は丁寧に読まれることがないというのは、ただのお知らせだからですね。手書きの郵便物を真剣に読まれるのは、相手の気持ちが伝わってくるからですね。
ことわざを的確に選んで上手にまとめました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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