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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉>物質的凶器   おせむ

  実際の体験なくしては、人は言葉に従って体を動かすことはできない。「失敗するかもしれない」と思うと以前よりも失敗する。これは、「失敗」という言葉をきっかけに以前失敗した体験の脳の働きが失敗するのだ。「失敗は成功の母」といわれるように、失敗を重ねることで、次第に成功に近づいてゆくのが脳の自然な働きです。ところが、失敗をおそれると、脳も人間も発展しない。つまり、自己暗示は特別に不思議な現象ではなく、私たちはたえず自己暗示によって行動しているといえる。以上のように、言葉には一長一短がある。
  確かに、人間は言葉を有する唯一の動物であり、言葉の力は大きい。人は、言葉によって励まされたりする。私自身、つらい場面に遭遇した際、言葉で自分自身を励ました。世に言う自己暗示だ。嫌なことは紙に書いて捨てる。意外とすっきりするものだ。ここで、言葉には心を和らげることのできるほどの影響力を持っていると感じた。また、マーチングバンドに所属していたとき、たびたび私は「気合」という言葉を使った。疲れていても、いやな気分のときも、「気合」で乗り切った。私が、「気合」と言う言葉で乗り切れたのは、「気合」のある人がかっこよく見えたからだ。したがって、私は、言葉は明瞭化された目標を示唆する働きをも有すると考える。
  だが、既述したように、言葉は多大な影響力を持っているがゆえに、マイナスに働く現実がある。近日、いじめ、自殺等が増えている。その原因の一つとして、パソコン・携帯の普及がある。その中で、特に子供であるが、言葉による暴力にさらされ、自殺に追い込まれている。目に見えない人の言葉であるにもかかわらず、その言葉を真に受け傷つく。その事実で、言葉は単独で凶器になりうるということが、証明された。殊に、言葉という凶器は物質的凶器とは異なり、人間の医療技術の届かない範囲に分類され、消すことのできない、恒久的傷を残す凶器となる。さらに、詐欺事件も多発している。これもまた、言葉という道具を使って、人の心、脳をだます。昔話の「赤ずきんちゃん」にあるように、狼は赤ずきんちゃんの優しい人柄を見抜き、言葉という道具でだました。最終的に赤ずきんちゃんは助かるが、だまされたことには変わりない。
  言葉というのは、動物の中でも、人間だけが有する貴重なものである。しかし、薬と同様に、本来あるべき使用法を誤ってしまうと、言葉はあるべからざる物に変化する。この事実を義務教育の期間中に子供たちは理解すべきである。道徳・国語の授業の際に言葉の力を教えるべきだ。また、学校だけに頼るのではなく、子供たちが将来言葉と共存していくためには、親が普段の生活の中で、正確な言葉の使い方、マナー等を実践して見せるべきなのだ。理論と実践が表裏一体であるように、言葉と共存するべき人間は、幼少のころから、言葉に関しては、理論と実践を日々繰り返し学ぶべきだ。

   講評   takeko

うん、とてもよくまとめられましたね! ということで、無事合格となりました。「要約」のあと「意見A」。「人間は言葉を有する唯一の動物であり、言葉の力は大きい」まさにその通りですね。実際に身体を動かさずとも言葉で未来まで動かしてしまう。人間に備わった、大切な力ですね。(念仏や呪文もこういうところから来たのでしょうね。また、子どもへの名づけにも、親の気持ちがこもっているでしょうね)「意見B」「人間の医療技術の届かない範囲に分類され、消すことのできない、恒久的傷を残す凶器となる。さらに、詐欺事件も多発している。これもまた、言葉という道具を使って、人の心、脳をだます」これもとてもいい!「昔話引用」とうまくつながっています。そうそう、「赤ずきんちゃん」はかなり「ことば」が重要になってくる昔話ですよね!「おばあちゃん、どうしてそんなに大きいお耳なの?」などのくりかえしから生まれるサスペンス、なかなかよくできている昔話ですよね!「反対意見の理解と総合化の主題」これも、「薬と同様に、本来あるべき使用法を誤ってしまうと、言葉はあるべからざる物に変化する」とてもいい例です。言葉は目に見えないだけに、追いかけていくのはたいへんなこと。そして一度発したらとりかえしのつかないもの。やっかいなだけに「言葉の力」をいい方向に動かすように大事にしたいですね!

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