低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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手書きのうれしさ ぼんちゃん
手紙というのは,そうやさしいものではない。どこがむずかしいかと申すと,結局,手紙にはあて名があるからだと,わたしは思っている。歌や俳句の世界で,作者不在などとよく申すが,手紙にもずいぶん筆者不在のものを見かける。しかし手紙の妙味の真骨頂は,一対一で認められるところにある。
私は,小学校の1年生のときから毎年友達に年賀状を送っている。年賀状は,パソコンで作ったのを印刷したものだが,私はちゃんと1行ほどのメッセージを書くことにしている。何故かというと,私は年賀状を書くときに母に
「ちゃんとその人に宛てての,一言を書きなさい。」
と言われていたからだ。それに,小さい頃から母や父がいとこと書いているのを見てきたから,それは常識だと思っていた。実際にそうだった。私に年賀状を送ってくれる同級生たちは,ちゃんと一言書いてくれている。年賀状の大半は印刷されたもの(手書きのものを送ってくれる人もいる。)だが,一言書いてもらうと,自分に対して送ってくれているのだなぁと実感できる。
我が家の年賀状は,主に母がデザインしている。私が(すごいなぁー)と思った母の作品は,母が若い頃に書いていた手書きの,年賀状である。例えば,亥年の年賀状の場合,「アンカーがんばるぞ」のような吹き出しをつけたイノシシの絵が描いてある。それを何枚作ったか詳細は知らない。しかし,20枚以上は作ったであろう。黒字の枠の部分をプリントごっこ(古い!)で印刷し,イノシシの色付けは一枚一枚絵の具で塗っていったのだそうだ。はっきりいって,私にはできないことだ。私も,一度このような,かわいらしい手書き年賀状をもらってみたい。
私はこの長文を読んでわかったことは,手書きのもの(例えば年賀状や手紙)は最近なかなか書かなくなったということ。それと,山高きが故に貴からず
ということわざがあるように,外見のいい印刷されたものより,手書きのほうが中身がいいということだ。しかし,私は外見のいい印刷されたもの+(プラス)手書きのコメントが一番よいのではないかという,気もするが......
講評 kirara
プリントごっこ・・・なつかしい! 先生も以前は使っていましたよ〜。
<<こうせい>>シンプルにまとめられました。もう一文ぐらい選んでもよかったかもしれません。
<<だいざい>>自分で年賀状を作っているとは、えらいですね。うまくできすぎて、送りたくない・・・なんて思うことはありませんか? お母さんの年賀状も、昔(失礼? )を思い出させてくれるいい題材です。
<<ひょうげん>>外見よりも中身、という内容の名言をしっかり入れることができました。
<<しゅだい>>確かに、いまは何でも印刷できる時代です。単純だけれど的確な感想ですね。 最後の、「どちらからも良いところを探す」という意見もぼんちゃんらしくておもしろい。
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