国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   死ぬまでの人生   あにせ

 人間の子供にとっての小動物たちは「愛情の学校」で、私たちはそこで人間同士では味わえない、ある種の純粋な愛の相を経験する。生命とは、何かのことで一瞬にして消えていってしまい、それが消滅すると心をいつまでもつかまえて離さない力がある。大切なものが一瞬にして離れ二度と戻ってこないということは、突然やって来る。生命に限らず、幸せ、平穏、恋など、私たちに快く優しい眼差しをおくっていたものが一瞬にして全く別の相貌が現れることもある。(要約)
 死は誰にでも必ず訪れるものであるが、人間は実際それを把握し切れていない。宗教の考えで死ぬと天国に行く、生まれ変わる、という教えもあるが、本当にそうなるのかは今生きている私たちには全くわからない。もし死の先にあるものが「無」だとしたら、今生きている人生を大切にするべきではないか。私は、いつか終わりがくるこの人生を一生懸命悔いのないように生きたい。(生き方の主題)
 そのための方法として、悲しい現実もしっかり受け止め明るく前向きに生きていくことだ。人生楽しいことばかりではない。絶対に自分にとって辛い出来事にあうだろう。しかしそれをいつまでも引きずって生きていては、その落ち込んでいた期間がとても無駄なものだったと後で後悔するかもしれない。ベートーベンは、聴力の低下という辛い現実にもめげずたくさんの名曲を生み出した。その結果、彼の曲は今もたくさんの人に演奏されている。辛く悲しい現実を明るい希望に変える、人生にはこれが必要だと思う。(複数の方法1)(伝記実例)
 また第二の方法として、世の中の死を避けようとする考えを変えることだ。人間、どうしても死を避けようとする。死の恐怖から逃れようとする。そう考えると、どんどん気持ちが落ち込んできてしまう。武士の倫理を書いた『葉隠』に、武士は寝る前に自分が殺されるところをありありと想像すると書かれている。しかも、それをなるべく酷い殺され方を想像すると言うのだ。そうするとなぜか元気になり、人生が充実したものになると言う。人間の人生で最後に待っているものは死であるから、それを想像すると人生を見据えた考えができるのだろう。武士の考えを現代の私たちにも取り入れることができればいいと思う。(複数の方法2)
 確かに、酷い運命をきちんと感じなければいけない時もある。しかし、そればかりでは自分が死ぬときに悔いが残る気がする。明るく生きていくことを考えなければいけないと思う。最近ガン患者に告知をするようになっている。それは、告知をしたほうが残りの人生を明るく楽しく過ごせる人が多いからだ。『今日という日は、明日という日の二日分ある。』という名言があるように、いつ終わりがくるかわからないこの人生において、私たちはその一瞬を大事にして生活するべきだ。だから私は、いつか必ず死に向けて今日というこの日を精一杯生きたい。(名言の引用)(生き方の主題)

   講評   nane

 第一段落は、要約でなく状況実例で書いていってもいいよ。身近な実例などが書きやすそう。
 最近では、死んでも生き返るという説も出ているから何とも言えないけど(笑)、実際の生死よりも、やはり一回限りの時間を大切にするということだろうね。
 「辛く悲しい現実を明るい希望に変える」は、いい言葉。やはり楽しく生きないとね。
 「葉隠」は岩波の文庫本だとかなり読みにくいけど、現代文に直された本なら読みやすい。いつか読んでおくといいかもね。たぶん、おじいさんやおばあさんは、こういう人生観で育ったのだろうから。
 ガン患者の告知も、この流れで考えるとわかりやすい。結局、人間は自分で主体的に生きることをいちばん望んでいる。名言「今日という日は、明日という日の二日分ある。」もぴったり。
 これは清書候補。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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