国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   ルールの大切さ   オッサー

今日の都市生活に欠かせない行列という社会現象がある。行列という形式そのものは、カラハリ砂漠の狩猟採集民サン人が狩などで遠出するときに組まれ、西洋では戦争の捕虜を行列させたことが古代の歴史書にも見える。しかし、モノを手に入れたりサービスを受けたりする順番を待つ行列は、近代の工業化社会に特有するものだろう。小さな個人商店では並ぼうとする買い物客はいないが、スーパーマーケットでは工場のアセンブリィ・ラインのように、客がレジで列をつくることが前提にされていることは行列の工業社会的性格を端的にしめしている。私は行列に賛成だ。
 第一の理由として、利用する人がみな平等に利用できるからだ。身分にかかわらず、誰でも利用できるということが利点である。私が通っている中学校の食堂でも、たまに上級生が列に入り込んできたりする。そうすると下級生は「いやだな」と思いながらも何も言わずにおく。しかし、他の学年の人たちがたまに、追い出したりする。普通であったら、そのまま横入りを止める。なのに、たまに気が強い人たちはそのまま居座る。結果的には入ったものがちになる。でも、その時点でやっぱり不平等である。もう少し、一人一人が自覚をもって行動すればこんなことを起きないと思う。
 第二の理由として、混乱を起こすからである。列を作らずにザワザワしながら舞っていたりすると、「僕がさきだ」、「私がさきだ」などと、言い争いや混乱を招くからである。こんなことで事故が起きたらたまらない。混乱が起こるのを分かっていてもそのような行動するのは良くない。
 たしかに、列をつくってずっと待っていると時間がかかりすぐるという意見もある。しかし、「海外旅行者数」のデータをみてみると、日本の年間海外旅行者数は1500万人。海外からの日本旅行者数は300万人台。これほどの人数が海外旅行に行ったり海外から旅行にくる。こんなにの人数がこられるのは列というものがあるからだと考えられる。列があれば順序よくスムーズに行動できるからだ。そのうえ、「すべてに効くという薬は、何にも、たいして効かない。」という名言があるように、一気にザワザワと来て、全員が何かし始めても、そのすべてに、あまり効果がない。
 結局は、順序良く、平等に物事を行う事によって、誰もが気持ちよく利用することができる。利用する人々、一人一人が自覚をもっていれば誰も困ることなく気持ちの良い生活が送れるのである。だからこそ、この行列というもの無くてはならないものなのである。

   講評   itoyu

添削:16行目「時間がかかりすぐる」→「時間がかかりすぎる」、18行目「こんなにの人数」→「これほどの人数」、24行目「この行列というもの無くては」→「この行列というものは無くては」
講評:《要約》を用いた書き出しが上手にできています。
行列に賛成である《第1の理由》として、中学校の食堂での様子を入れたところが、リアリティーがありますね。もし、行列という考え方がなければ、気の弱い人などいつまでたっても食事にありつけないかもしれません。
《第2の理由》の「混乱を起こすから」の中に、海外旅行者のデータを入れてしまっても良かったかもしれません。空港での出国手続きや、飛行機への搭乗の際にルールを守らないと大混乱を起こして危険だからです。
最後の「順序良く、平等に物事を行う事によって、誰もが気持ち良く利用することができる」は、名文ですね。

                   

 

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